高校生からの古典読本 の商品レビュー
『源氏』や『枕』、『蜻蛉』に『平家』『雨月』といった、有名な作品とともに、増基法師の手記『いぬほし』とか、説経節のテクストの『さんせう太夫』など、珍しいものもある。 散文だけでなく、韻文も。 時代は古代(古事記)から、正岡子規までと幅広い。 いずれも公刊されているテキストから採ら...
『源氏』や『枕』、『蜻蛉』に『平家』『雨月』といった、有名な作品とともに、増基法師の手記『いぬほし』とか、説経節のテクストの『さんせう太夫』など、珍しいものもある。 散文だけでなく、韻文も。 時代は古代(古事記)から、正岡子規までと幅広い。 いずれも公刊されているテキストから採られているので、読もうと思えば自分で探して全編を読むことができる。 そういうものを特に選んだのだろうと思う。 作品解説、原文、そして編者たちの解説・解読と、最後に現代語訳という構成。 全てのコーナー合わせても、一つの作品につき、10ページ弱といったところ。 あとちょっと読みたいなあ、というところで終わる。 場面の選び方と、絶妙な長さがいいのかもしれない。 一度読んだはずなのに、『雨月物語』の青頭巾の最後の場面などは、やっぱり引き込まれた。 ただ・・・自分でその作品全編を読めるかと言ったら・・・やはりまだ尻込みしてしまう気持ちはぬぐえないなあ。
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紀貫之が記した仮名序は和歌の本質を述べた文章として歴史を通じて高評価をされてきた。評価というよりも若の本質に関する至高の規範、権威として君臨していた。 若とは何か、歴史的かつ本質的に確定した起源的書物、聖典だったのが、紀貫之。 和歌は人の心の言語化であり、普遍的であり超自然的存在...
紀貫之が記した仮名序は和歌の本質を述べた文章として歴史を通じて高評価をされてきた。評価というよりも若の本質に関する至高の規範、権威として君臨していた。 若とは何か、歴史的かつ本質的に確定した起源的書物、聖典だったのが、紀貫之。 和歌は人の心の言語化であり、普遍的であり超自然的存在かつ他者の心をも揺るがせてしまうほどの力があるもの。
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