廃道をゆく(4) の商品レビュー

イカロス出版

2015/03/03

2015年3月3日読了。廃道ムック本第4弾。さすがに廃道ネタも尽きるかと思いきや、廃隧道にかかった書や廃標識の分類調査や「幻の道路計画」と現行ルートの比較分析、「どのように記事を作っているか」など様々な切り口の記事が掲載されており圧倒される。廃道を理解することは、道路を切望するかつての農村の民の生活を理解し、ダム建設により恩恵を受ける地域とやむなく廃村になった地域の葛藤に思いを巡らせるなど、日本に対する理解を深めることにつながるということがよく分かった。廃道は時の流れとともに「熟成」されていくもののようで、廃道を追うことは新規に建設される道路や建築、鉄道を追うことよりも味わい深さがあるもののようだ。