ホーリー・テラー の商品レビュー
大都会エンパイアシティの守護者たるクライムファイター、フィクサー。 今日も犯罪を追う彼だったが、突然に、何の前触れもなくエンパイアシティが爆発の炎に包まれる。それは、イスラムの過激派がしかけたテロだった。幾多の犯罪と戦ってきた彼は、テロの嵐にいかに立ち向かうのか……。現代アメリカ...
大都会エンパイアシティの守護者たるクライムファイター、フィクサー。 今日も犯罪を追う彼だったが、突然に、何の前触れもなくエンパイアシティが爆発の炎に包まれる。それは、イスラムの過激派がしかけたテロだった。幾多の犯罪と戦ってきた彼は、テロの嵐にいかに立ち向かうのか……。現代アメリカンコミックを代表するクリエイター、フランク・ミラーが, 2001年9月11日の同時多発テロへの返答として発表した問題作が、ついに日本上陸! フィクサー(バットマン似のクライムファイター)がキャットバーグラーを追っている時に無差別テロに遭遇し、アラブ系テロリストに戦いを挑む。「300スリーハンドレット」ではフランク・ミラーの自由民主主義万歳の姿勢は、男気溢れる不屈の信念というオブラートに包まれていたが、無差別テロに対する怒りがフランク・ミラーを「バットマン・ダークナイト・リターンズ」の頃のぎらついた怒りに満ちた姿勢に立ち返らせ、フィクサーがアラブ系テロリストを殺しまくるだけというストーリーは単なる反アラブのプロバガタンダと物議を醸したし、「シンシティ」などのロマンを求めている人には評価は低いが、フランク・ミラーの隠された側面を表現した異色作として必読の問題作です。
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ミラーのオレ節をもってしても最後に残るのは勝利ではなく恐怖。逆説的な闘争の空しさも窺える。神経質な描線の破壊の跡がひどく哀しい。
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