イチョウの大冒険 の商品レビュー
2億7千万年前、イチョウの祖先が地球上に現れる。 古い形の植物だ。 恐竜が絶滅しても生き残る。 原爆にも耐えた。 今のヨーロッパのイチョウは日本のイチョウの子孫なんだって!
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訳が良くないのか、かなり説明的。 絵も悪くはないけれど、特別に良いというわけでも無い。 ページごとにバラバラな印象を受けて、物語として読み進められない。 残念ながら、絵本にした意味がよくわからなかった。
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イチョウの歴史と人との関わりを紹介する絵本です。小学校中学年より上くらいの、やや大きい子向けかと思います。 イチョウはかなり古くからある木です。2億7000万年前、植物は少なく、花もない頃、そして鳥も哺乳類もいない頃、イチョウの祖先が現れました。2億3000万年前、恐竜が現れま...
イチョウの歴史と人との関わりを紹介する絵本です。小学校中学年より上くらいの、やや大きい子向けかと思います。 イチョウはかなり古くからある木です。2億7000万年前、植物は少なく、花もない頃、そして鳥も哺乳類もいない頃、イチョウの祖先が現れました。2億3000万年前、恐竜が現れます。その後、隕石の落下や火山爆発を経て、恐竜も、ほかの動植物の多くも絶滅する中、イチョウの仲間もほとんどが消えます。しかし中国の南部で、丈夫な種のイチョウが生き残ります。これが現在のイチョウ(Ginkgo biloba)です。 最古の木とも言えるイチョウは、丈夫な木で、数千年生き続けることもあります。 その生命力から多くの伝説が生まれ、実や葉は薬としてまた食用として人々に摂取されてきました。 イチョウはまた、火に強いことでも知られます。多くの寺社で境内にイチョウが植えられているのは類焼防止の意味もあるのです。これは、樹木に含まれる水分量が多いためで、戦火を生き延びた例も知られます。 イチョウがヨーロッパに知られるようになったきっかけは、1690年、ドイツの植物学者ケンペルが日本を訪れたことでした。ケンペルはヨーロッパにはなかったこの木に非常に興味を持ち、詳細に調べました。ケンペルの死後、イチョウはヨーロッパに運ばれます。 挿し木でも種子でも増えるイチョウはこの後、ヨーロッパ全土に広がります。 ヨーロッパに現在生えているイチョウの木は、大半が日本から渡ったイチョウの子孫のようです。 巻末には解説が付いていて、さらに深く知りたい子にも楽しめる作りになっています。 イチョウの学名の元は、「銀杏(ぎんきょう)」だというのを本書で初めて知りました。Ginkyoと書くべきところ、ケンペルがyとgを書き間違えてしまったらしいのですね。そう言えば読み方がわかりにくい変わった名前だと思っていたのです。ちなみにbilobaはラテン語で「二つに裂けた葉」(biが"2"、lobaが"葉"ですね)を意味します。 簡潔な文章、力強い絵です。 扇形の葉、黄金の実、強い幹。 イチョウはこれからも愛されていくことでしょう。
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