梟の系譜 の商品レビュー
宇喜多直家。祖父宇喜多能家が亡き後、父興家と放浪し、商人阿部善定の援助もあり、宇喜多家の再興をはたす。 この頃の中国地方は、群雄割拠の時代であり、直家は謀略、策謀を尽くして、生き残っていく。 凄まじいものであっただろう。
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ほぼ直家の一代記。一度滅んだ家を再興するために、悪評を叩かれようと尽力する。直家がちょっと出来過ぎのような……。当時の中国地方の事にすこし詳しくなれる、ような気がする。
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備前国の戦国大名、宇喜多家の嫡流四代の歴史にスポットをあて、義家の孫の直家の人生を通じて戦国時代を描いた作品。力作だと思う。
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宇喜多直家といえば、三大梟雄に匹敵するくらいの悪い人で、主家を乗っ取るは、暗殺をするは、というイメージがありましたが、この本では、そこに至るまでの壮絶な人生があったということが分かりました。 真田家もそうですが、毛利家や織田家だけでなく、三村や尼子など、周りには敵やら味方やら入...
宇喜多直家といえば、三大梟雄に匹敵するくらいの悪い人で、主家を乗っ取るは、暗殺をするは、というイメージがありましたが、この本では、そこに至るまでの壮絶な人生があったということが分かりました。 真田家もそうですが、毛利家や織田家だけでなく、三村や尼子など、周りには敵やら味方やら入り組んだ環境にいたせいで、あるときは織田家に臣従したり、またあるときは毛利家に臣従したり、というのは仕方のなかったことだと思います。 そのため、表裏者と言われようとも、宇喜多家を大きくするために、尽力したことが伺えます。 ↓ ブログも書きました。 http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-db4f.html
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上田秀人の最新作。戦国時代の宇喜多直家の一生を描いた作品。正直言って、期待はずれ。筆力はあるので、読んでしまうのだが、内容は今ひとつだと私は思います。
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戦国時代の大名、宇喜多氏の四代にわたる栄衰を描いた歴史小説です。 登場する四人の当主のうち、直家の代を描いた部分が大半を占めています。 戦国時代を舞台にした小説では、宇喜多直家には謀略、裏切りといった言葉がつきまとい、まずろくな書かれ方をしない印象がありましたが、本作を読ませ...
戦国時代の大名、宇喜多氏の四代にわたる栄衰を描いた歴史小説です。 登場する四人の当主のうち、直家の代を描いた部分が大半を占めています。 戦国時代を舞台にした小説では、宇喜多直家には謀略、裏切りといった言葉がつきまとい、まずろくな書かれ方をしない印象がありましたが、本作を読ませていただくと彼が生き残るために、家を残すためにそうならざるを得なかった理由が理解できる気がしました。 直家の見方が良い方に変わった一方で逆に直家の子、秀家のダメさ加減には呆れて失笑を禁じ得ませんでした。秀家にはもう少し良い印象があったんですが。 「悪名こそ誇るべき」との直家の言葉が、卑屈や虚勢から出たものでなく、信念や強さから出たものであると感じてしまうあたり、すっかり直家に共感し、同情してしまっているのかもしれません。 またそれくらい、没頭して読むことができました。
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宇喜多直家に焦点を置いている珍しさゆえに手に取って読んでみたが、意外とあっさり読めた。部分的に、興家の親心や若き直家の才気、主家浦上家との駆け引きなど印象的な部分はあった。 全体的な内容に関しては、帯に短し襷に長しとでも言えようか。というのは、宇喜多4代のことを書くにしたら、や...
宇喜多直家に焦点を置いている珍しさゆえに手に取って読んでみたが、意外とあっさり読めた。部分的に、興家の親心や若き直家の才気、主家浦上家との駆け引きなど印象的な部分はあった。 全体的な内容に関しては、帯に短し襷に長しとでも言えようか。というのは、宇喜多4代のことを書くにしたら、やや直家以外の宇喜多の人に対する描写が少なく、梟の系譜すなわち宇喜多4代、特に盛者必衰の理を想起させるような構造にはなっていない一方で、直家の箇所のみをとってみても、権謀術数の世界とは言い難く、その世界に入り込めなかった。 宇喜多4代という秀逸な材料だけに能家と興家で上、直家で中、秀家と宇喜多重臣で下ぐらいの分量で書き直してみてもよいかもしれない。
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