幸福な広告 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
広告ディレクターである著者が自らの経験をもとに、現状の広告界や、これからの未来について述べた本です。 面白いのは、著者がキャリアを積んだあとに大学院に入学し執筆した論文を軸に書いてある点です。なので、独善的な書き方ではなく、ところどころしっかりとした社会学的分析が入っているので、説得力は高い。 幸福な広告は、作り手とクライアントとの信頼関係にあるという論を主張されています。そして、それは広告の作り手としては個が重要であるということにつながります。自分は広告ディレクターではありませんけれど、おそらくそうなんだろうと思います。 それと同時に、その関係はこれまでの日本社会が追及してきた大量生産大量消費から、次の未来を描くことになります。 広告、とかコミュニケーションという世界はとても興味深いのですが、理解するのがまだまだ難しいと感じていて、うまく内容を表現することができません・・・ それでも、著者が広告に可能性を感じていること、広告の作り手であることに誇りを持っていること、それがとても伝わってきたことは書いておきたいと思います。
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人生変わったかも。今村さんの言う広告論、つまり信頼や、コミュニケーション、継続というものは、なにもCMだけに限ったことじゃない。CM業界がぶち当たった障壁、リーダーの不在、信頼関係の欠如、それから生じる現場のズレって、今の社会が直面してるものと同じだ。その問題を、CMというミクロ...
人生変わったかも。今村さんの言う広告論、つまり信頼や、コミュニケーション、継続というものは、なにもCMだけに限ったことじゃない。CM業界がぶち当たった障壁、リーダーの不在、信頼関係の欠如、それから生じる現場のズレって、今の社会が直面してるものと同じだ。その問題を、CMというミクロの世界を切り口に向き合った本である。時代の転換期にある今、いちばん鋭利に問題を切り取った本じゃないかなと思う。
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