美しすぎる少女の乳房はなぜ大理石でできていないのか の商品レビュー
現代美術のひと。 2000年代初期の現代美術の様子が垣間見れた。赤瀬川原平が書いた1960年代の日本現代美術の世界が、まっすぐに面白いことをやろうとした無償の行為にあふれた現代美術の青春期だとすれば、この本で書かれた現代美術は、国家や地方共同体の予算に組み込まれ、経済活動の一環に...
現代美術のひと。 2000年代初期の現代美術の様子が垣間見れた。赤瀬川原平が書いた1960年代の日本現代美術の世界が、まっすぐに面白いことをやろうとした無償の行為にあふれた現代美術の青春期だとすれば、この本で書かれた現代美術は、国家や地方共同体の予算に組み込まれ、経済活動の一環に組み込まれた老成した現代美術である。
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日本を代表する現代美術の一人、会田誠のエッセイ集。この人は健全なナショナリストと感じていたが、著者いわく「国家や経済など低俗な話」を書いてくれたので、ちゃんと判った。以下引用。 思うに現代美術への熱量はその社会(国家、都市、地方、企業等)の精神的若々しさを測る一つのバロメーターで...
日本を代表する現代美術の一人、会田誠のエッセイ集。この人は健全なナショナリストと感じていたが、著者いわく「国家や経済など低俗な話」を書いてくれたので、ちゃんと判った。以下引用。 思うに現代美術への熱量はその社会(国家、都市、地方、企業等)の精神的若々しさを測る一つのバロメーターです。韓国政府は今国家予算の多くを、自国の現代美術の発展のために投入している。日本政府が文化に予算を落とす先といえば、相変わらず歌舞伎や能や伝統工芸。将来の国家戦略の勝者はどちらか、僕には明らかなんですが。日本経済や日本製品が韓国や中国に押され気味な現状と、日本社会が現代美術に興味を示さないこととは、根っこに有る同じ理由でがっちり繋がっています。そこに決定的に欠けているのは、リスクを恐れず「次」に賭けることができる、強くて若々しい精神力です。日本はどこにも「次」が見えません。見えるのはみすぼらしいノスタルジーと、老人特有のひがみ根性ばかりです。追い上げてくる中国や韓国に嫉妬し、焦燥するだけじゃどうにもならない。 そうなんだよね。まさにその通り。
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62ページ 最近の日本国民がオリンピックで注目するカービングとかモーグルとかスノボーとか ◆カービング→カーリング
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いつぞやの会田誠展に行って買ったエッセイ。なんと全ページに本人の落書き付き。 この人の作品は独特の世界観ってありそうででも思い付きをそのまま表現した、みたいなところが好きだったけど、このエッセイ集もまさにそんな感じ。気楽に覗ける舞台裏。
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「カリコリせんとや生まれけむ」の続巻、エッセイ集。読みやすい文章の上、なぜか親しみがわき、一気に読めた。 あらためて作品を見たくなった。あと、「ミュータント花子」はやっぱり大傑作だ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
会田さん、展覧会にも行きましたが、最高です。 一生ついていきたい。 既存の価値観や一般常識をまず捨て去って、 とにかく一度自分で考えてみようっていう態度が、 ホントにできそうでできないことなので、本当に素晴らしいです。 性的表現が問題視されましたが、 アレを、単なる本人の性的嗜好と捉える方の思考力のなさと無知さの方が問題だと思う。 (※ただ、別の部屋にするべきとは思う。子どももいる展覧会なので。) あの(18禁の?)部屋の作品を見て、会田さんの嗅覚の鋭さに感心しました。 エッセイ。くだらなさと、時折見せる真剣さとのバランスが最高です。 何書いてあったか忘れたけど、それが良いエッセイの証かも。 また時折読み返したい。
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感想は他の方のレビューと同様です。この本は電子書籍になりませんね。余白の蛍光カラーの書き込みが一番面白いのですもの。
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謎の題名だと思っていたので、やっと理解出来ました。 会田氏は微乳に偏愛とも言うべき愛情を注いでいます。 「ありそうで、なさそうで、やっぱりちょっとある乳」 愛情溢れる素晴らしい表現ではないですか? あのように素晴らしい造形である乳房は何故ふにゃふにゃなのか?簡単に形を変えてはいけ...
謎の題名だと思っていたので、やっと理解出来ました。 会田氏は微乳に偏愛とも言うべき愛情を注いでいます。 「ありそうで、なさそうで、やっぱりちょっとある乳」 愛情溢れる素晴らしい表現ではないですか? あのように素晴らしい造形である乳房は何故ふにゃふにゃなのか?簡単に形を変えてはいけない、大理石で出来ていてしかるべきである。と言う論法です。 賛成です。大賛成です。 「滝の絵」公開制作の話も面白い。滝の廻りに配置されている女の子達はスク水(スクール水着の略称だそう)の女子中学生だったんですね。大阪の国立国際美術館で公開制作していたとの事。会社のごく近所です。当時は会田誠氏を全然知らなかったので当然行ってません。惜しかったなぁ~。
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現代美術家の筆者が台湾で馬鹿でかい赤提灯を作るためのプロポーザルが「ただ、なんとなく、赤提灯を作りたくなっただけなんです・・・」に出てくるが、現代美術の何たるかがよく表現されている.どんな商売も巧みな語学力、彼の場合は日本語能力が必要なんだと感じた.
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只今、六本木の森美術館で大規模個展を開催中の会田誠氏のエッセイです。今回の個展にも展示されている作品の制作裏話から、意外にも庶民的である著者の生活の一面まで書かれています。戦争モノと美少女モノの作品が印象的な著者ですが、実際の姿はそんな変態的な作品とは異なり、かなり謙虚でナチュラ...
只今、六本木の森美術館で大規模個展を開催中の会田誠氏のエッセイです。今回の個展にも展示されている作品の制作裏話から、意外にも庶民的である著者の生活の一面まで書かれています。戦争モノと美少女モノの作品が印象的な著者ですが、実際の姿はそんな変態的な作品とは異なり、かなり謙虚でナチュラルな人物であるという印象です。村上隆氏もよく言うように、世界で活躍するような現代美術家にとっては、その辺の常識をしっかり押さえておくのは美術家以前に人間として当然のことなのかもしれませんが。現代美術というと奇抜で意味不明なものを作る人々と思う方も多いかと思いますが、実際の現場は非常に建設的でビジネス面の才覚がなければ成功しないジャンルなんだということが分かります。エッセイから抜粋されたタイトルが著者そのものを表していますね。なかなか面白いエッセイでした。
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