まめだぬき の商品レビュー

佐藤さとる【文】,村上勉【絵】

2013/01/16

好きな絵本作家の文と絵のコンビです。コンビで、おおきなきがほしい、まほうのながぐつなどありますね。まめだぬきは、日本昔話的なお話で、ちいさな親指ほどのタヌキを捕まえて飼いだした正直者の炭焼きの男が、慣れて可愛がっていたまめだぬきを仕方なく手放す、といった内容です。お話は簡単に書き進められていて、サラっと読めますが、なかなか深い。最後の場面でお礼を貰えた炭焼きにホッとしたり、まめだぬきを取られたのにこれだけのお礼だなんて…と可哀想に思ったり、いろいろ感想が浮かぶのではないでしょうか。ワタシは、まめだぬきを炭焼きから脅し取ったも同然の町の人が置いていったお礼の手紙を、字の読めぬ炭焼きにはさっぱり何のことか分からない、と言うオチにもやもやしたものを感じました。なので後引く良い絵本だなと唸りました。