ミラノの太陽、シチリアの月 の商品レビュー
正直言って、あまり期待せずに買った本なんですが、読んでみると良かった。 派手な話ではありませんが、イタリアの長い歴史の積み重ねの上で懸命に生きている人たちの、ジ〜ンと来るいい話が10本。たまにはこういう本も良いものです。
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ロマンチックでドラマチック。イタリア人の濃密な人生に思わず引きこまれた。一番好きなのは「鉄道員オズワルド」貧しく過酷な境遇にもかかわらず家族の幸せな様子に心が温まる。「六階の足音」「祝宴は田舎で」もよかった。
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とてもとても素敵な本だった。 心がじんわりと温まる優しいエピソードが詰まっています。 内田さんの描写もすごくうまくて情景も目に浮かぶよう。 心に効く本ですね。
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静かに、時に激しいイタリア人の人生を描いていてそれぞれが心に染み渡る。 ひとの分だけ、物語があるんだなと思った。 イタリアの本は、今は彼女が書くものが一番好きかも。須賀敦子さんの骨太で透明感があり、柔らかで強い感じとはまた違うけれど。 それにしてもずいぶん引っ越す人だと思っ...
静かに、時に激しいイタリア人の人生を描いていてそれぞれが心に染み渡る。 ひとの分だけ、物語があるんだなと思った。 イタリアの本は、今は彼女が書くものが一番好きかも。須賀敦子さんの骨太で透明感があり、柔らかで強い感じとはまた違うけれど。 それにしてもずいぶん引っ越す人だと思ったんだけど、そんなもんなのかな?
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珠玉の佳作の数々。ジーノの家もそうだったけれどこの作家はかなり好み。舞台が異国だからこそ、(変な細部がひっかかることなしに)スムーズに感情移入出来てダイレクトに心に訴えかけられるものがあると思う。
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図書館で借りて読了。イタリアを舞台にした書き下ろしの短編随筆10編。物語的すぎて事実ばかりなのかわからない気持ちもあるが、筆者や関わる老若男女のエピソードはイタリアの町並みや食事、成熟したローカルの人付き合いといった文化、海や郊外の田園の美しい自然といった喜楽の部分と、地域や身分...
図書館で借りて読了。イタリアを舞台にした書き下ろしの短編随筆10編。物語的すぎて事実ばかりなのかわからない気持ちもあるが、筆者や関わる老若男女のエピソードはイタリアの町並みや食事、成熟したローカルの人付き合いといった文化、海や郊外の田園の美しい自然といった喜楽の部分と、地域や身分からくる格差、老い衰えといった哀切の両面を含んでいて味わい深い。
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まるで短編小説のような10のエッセイ。 しんみりするような、じんわりするような、普通の人々の営みが描かれています。ほろりとくる作品もあります。 良くも悪くも小説のよう。 著者自身のことは、この本からは見えてきません。どんな人とつきあいがあり、どんなところに住んでいるかは出て...
まるで短編小説のような10のエッセイ。 しんみりするような、じんわりするような、普通の人々の営みが描かれています。ほろりとくる作品もあります。 良くも悪くも小説のよう。 著者自身のことは、この本からは見えてきません。どんな人とつきあいがあり、どんなところに住んでいるかは出てくるけれど、著者自身がどんな性格で、何を思って暮らしているのかはわからない。 登場する人物の人生と、彼らの行動は書かれていても、それを目にして著者自身が何を思ったのか、どう感じたのかは書かれていない。 エッセイなのに他人のことばっかり書いてるなー・・・なんて思います。決して、描かれた人物を冷たく観察しているのではない(むしろそれぞれの人生に敬意を払っていると思う)けれど、あまり好きな視点ではありません。
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「給与の大半を保育費とガソリン代に費やし、残った中から家を修理し、大量の薪を買い、少しだけ食べ物を買った。ミラノのアパートは解約し、毎日、田舎の家から通った。畑の真ん中の家が気に入っていたし、何より泣きたいときは誰にも気兼ねせずに大声で泣けたからである。」 やはり実務書ばかり読...
「給与の大半を保育費とガソリン代に費やし、残った中から家を修理し、大量の薪を買い、少しだけ食べ物を買った。ミラノのアパートは解約し、毎日、田舎の家から通った。畑の真ん中の家が気に入っていたし、何より泣きたいときは誰にも気兼ねせずに大声で泣けたからである。」 やはり実務書ばかり読んでいてはいけないな、と改めて思った。 言葉で遊び、言葉で戦い、言葉に傷つく。便利な道具であるはずのものが実は我々の秩序を乱しているのではという状況は少なくない。いっそ言葉なんて無くしてしまえばいいのにとたまに思うが、こうして我々はまた言葉の交換によって幸福を積み重ねる。
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著者自身がイタリア国内の各地で出会った忘れ得ぬ人々とそのエピソードについて見事な切り口で思いがけないストーリーを語ってくれている。 集められた10編の物語のどれ一つとっても、著者のような思い切りのよい生き方をする人でなければ、遭遇し得ないシチュエーションばかり。見知らぬ場所へと...
著者自身がイタリア国内の各地で出会った忘れ得ぬ人々とそのエピソードについて見事な切り口で思いがけないストーリーを語ってくれている。 集められた10編の物語のどれ一つとっても、著者のような思い切りのよい生き方をする人でなければ、遭遇し得ないシチュエーションばかり。見知らぬ場所へと突き進んで、見知らぬ人々と積極的にコミュニケーションを取ろうとする勇気とその度胸に感心するばかり、、、 そして特筆すべきは、取り上げた人々への暖かいまなざしだろう。自分と相手との特別とも思える出会いに思いを込めて書くストーリーは、どれもがえも言われぬ余韻を残して忘れがたい。
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「ジーノの家」がとてもよかったので続編を。 今回もよかった。次のエッセイが出たら また読むと思います、
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