富の山の人 仕事の哲学 の商品レビュー
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本屋で見つけて購入。富山県出身だけに、題名だけでつい気になってしまう。そもそも富山がネタになるとか、めったにないからね。 内容だけど、正直、目新しいところはそんなにない。他の本でも言われているような「ビジネスを成功させるための基本」的なことを、富山県出身の経営者になぞらえて説明されている。多少のビジネス書を読んできた人なら、殆ど見聞きしたことがある内容なんじゃないかな、と思う。 逆に言えば、コレを読めばある程度のノウハウがまとまっている、ということで、便利ではある。 それを徹底して恥ずかしげもなく突き詰めたのが「夢をかなえるゾウ」だね。小説仕立てにして、分かりやすくノウハウをぶち込みまくった。そこは恥ずかしさの欠片も何もない。それが逆に受けたんだろうな、と思うんだけど。続編も買ったけどまだ見てないな。 ゾウの話は別にいいやね。 驚いたのは、富山からは結構有名な経営者が出てんだねーってこと。ニューオータニの創業者が富山出身とか知らなかったし、コクヨもそう、丸井グループもそう。そう聞くと、ニューオータニやコクヨ、丸井グループに親近感が湧くな(笑)エライ単純(笑)今後、ホテルはニューオータニ、文房具はコクヨ、洋服はマルイをファーストチョイスにしよう(笑) 『第5章・富の山の人は「自国のため」にできることを考える』では、とうやって薬売りのベースを富山に置かせて、富山に金が落ちるようになるか、富山が裕福になるようにできるか、ということに対して当時の権力者が行った施策が書かれている。ここは他のところと比べて少々毛色が違う。これは今の地方戦略でも役に立つ方法論なんじゃないかな。 拠点としての富山を確立させる、富山と顧客先を行ったり来たりさせる仕組みを作る、そういったところは、今の地方活性化の手法にも活かせるのではないだろうか。もちろん当時のやり方そのままやるわけにはいかないだろうけど、戻ってきたらメリットが有る、そこにベースをつくる積極的な理由がある、という状況を作れるかどうか、ということになると思うが。 まあ分かりやすく読みやすい。最後の終わり方が唐突な感はあるが、全体的な中身としてはまとまっていて良いと思う。 何より、著者が「富山のことを好きでいてくれている」ということが感じられ、富山出身者としてはそこが非常に嬉しい(笑) 富山はいいところですよ。三方を山に、他方を海に囲まれ、夏は蒸し暑くて冬は寒い上に雪は降って、公共交通機関は貧弱すぎるので車が無いと生活できない、というところではあるけどね。。
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