古事記はいかに読まれてきたか の商品レビュー
本居宣長の『古事記伝』の読み直しから始まって、古事記解釈の歴史をさかのぼっています。 本書が明らかにするのは、近代的な実証性をそなえていると評価される宣長の古事記解釈を、中世以来の伝統的な古事記解釈の歴史の中に位置づけなおすことです。吉田兼倶や渡会家行、さらに平安時代の多人長ま...
本居宣長の『古事記伝』の読み直しから始まって、古事記解釈の歴史をさかのぼっています。 本書が明らかにするのは、近代的な実証性をそなえていると評価される宣長の古事記解釈を、中世以来の伝統的な古事記解釈の歴史の中に位置づけなおすことです。吉田兼倶や渡会家行、さらに平安時代の多人長まで、古事記がどのようにして読まれてきたのかを明らかにする著者の議論をたどっていくうちに、「古事記」とはそうしたテクスト解釈の歴史の謂いなのではないかという考えに誘い込まれそうになります。 もちろん実証的な研究史・解釈史としても読むことも可能なのですが、むしろテクスト論的なラディカリズムに身を委ねたくなってしまうところに、本書のおもしろさがあるような気がします。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本居宣長の古事記解釈の特徴を記述している。 日本書紀との関係にも触れ,釋日本紀を紹介している。 吉田兼倶,伊勢神宮など利害関係者の話題もある。
Posted by
古事記の解説者、本居宣長とそれ以前の古事記の読み手について書かれている。なかなか面白いんですが、読むのがしんどかった。素人が手を出すのは危険^^;^^;^^;
Posted by
- 1