ことば点描 の商品レビュー
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外山滋比古さんの本を読むのは、初めてでした。「思考の整理学」という本に、大変に興味がありまして。そちらはまだ未読です。中日ドラゴンズのファンなのですが、そのドラゴンズの期待の大物ルーキー、根尾 昂(あきら)選手が、その本を愛読書にしている、って記事を見かけまして、それで興味を持った次第でございます。 というか、そんなら「思考の整理学」から読み始めろよ、って話だと思うんですけどね。たまたま入った図書館で、こちらの本が目に入りまして、そんなわけで、外山先生の著作は、この本からデビュー、と相成った次第でございますね。 面白い。面白いです。英語文化の違いと日本語文化の違い、と言いますか。言語が違うって、なんだか凄いな、ってね、勝手に軽く思いましたね。軽くフワッと思った次第です、ってなもんなんですが、なんらかの知的好奇心、というものは間違いなく刺激されました。普段は小説ばっかり読んでるんですが、こう、小説以外のこういう読み物を読むのも、うーむ。面白いなあ、ってね、思いましたね。やっぱ読書は、エエもんだなあ~と。 「目で読む言葉」と「耳で聞く言葉」の違い、なんて、この43歳に至るまで考えたこともなかったよ、とか思うと、俺の人生今までなんだったんだ、とかね、ちょっとガックリきちゃいますけどね。面白い。いやあ、面白い。言われてみればそうだよな、ってね。思う事ばっかりでしたね。 凄くサラッと読んでしまったのですが、ホンマなら、何度も何度も読み返して反芻、咀嚼した方が良い作品なんだろうな、って思います。でもとりあえずは、サラッと読み通しました。また、この場所に帰ってきたい、と思ったら、読み返すと思います。間違いなく、興味深い本でした。外山先生、凄いなあ~。あ、「思考の整理学」も、読まなきゃ。 そして根尾 昂選手は、ずっと応援し続けます。あの選手には、なにかしらのサムシング、なにかしらのシャイニング(スティーブン・キング的に表現すると)が、あると思うんだよなあ~。
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英文学者から見た日本語論。エッセイ集。 人称やパラグラフ、敬語など、英語と日本語の相違は大きい。翻訳された読み物をつまらなく感じてしまうのは無理もないのかも。 時代と共に言語は変化する。数多の研究を重ねた90歳代の著者が、誰よりも柔軟な頭を持っていることにただただ敬服。
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歴史、歴史主義思想は近代における中核的イデオロギー 本を読むのも、本質的には演劇を見るのと同じ。書き手のコンテくそとを読み手のコンクストに立って垣間見るのがリーディング。 子供の言葉の力は聴覚的。 知的エリートの登竜門だった旧制高校は実質的には外国語学校だった。
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のぞき見的高みの見物が四人称。苦しみ多き人間に天が与えた緩和措置としての人称である。四人称読者に向けてのみ書を捧げるという著者。だから親しい人には著書を寄贈しない。書き手と読み手は交流しない方が興味深く読め、新しい意味や価値を創出できるからというのが著者の趣旨。しかるになかなかこ...
のぞき見的高みの見物が四人称。苦しみ多き人間に天が与えた緩和措置としての人称である。四人称読者に向けてのみ書を捧げるという著者。だから親しい人には著書を寄贈しない。書き手と読み手は交流しない方が興味深く読め、新しい意味や価値を創出できるからというのが著者の趣旨。しかるになかなかこれが分かってもらえない。今に至っても文法上適切な位置づけがなされていないのは人知の怠慢と訴える。いずれも視点は新鮮、まこと秀逸なるエッセイが10本掲載されている。
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言葉にまつわる色々な見解をまとめた本 。この本に出会ってたらもう少し英語が好きになれたのかも… 個人的にはフォントが好みです。
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英語学者から見た日本語。 よろしかったですか、は英語の用法からすると過去形で丁寧な表現になっているのでおかしくないと。そう言われれば。
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外山先生の本と出会ったのは、大学入学前。教授側から出された推薦課題図書の一つに先生の本があり、それまでの詰め込み型勉強から世界が一変するのだという衝撃を味わった頃でした。 第五人称をもって古典が生まれるという説、英語に尊敬語はない?という話と、尊敬語についての話はとても興味深く...
外山先生の本と出会ったのは、大学入学前。教授側から出された推薦課題図書の一つに先生の本があり、それまでの詰め込み型勉強から世界が一変するのだという衝撃を味わった頃でした。 第五人称をもって古典が生まれるという説、英語に尊敬語はない?という話と、尊敬語についての話はとても興味深く読みました。 国語が苦手で英語が好きだった、某頁に出てきた典型的学生だった私ですが、学生の頃にこの尊敬語の話を聞けていれば、もう少し国語が得意になったのではなかろうかと悔やまれてなりません…。 一例でててきた、俳句の話はとても興味深かったです。そうか俳句は挨拶だったのか…。 あと余談ですが本の作りもものすごく丁寧で、紙もいいしフォントの組み合わせも素敵だし、そういう意味でも楽しめた本でした。
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