Ebony and Irony 短編文学漫画集 の商品レビュー
名作文学をイメージ化したものを、マンガの形で紹介しています。 あらすじを追うためのものではないので、感覚的につかむかんじでしょうか。 珍しい試みをした本だと思います。 高野文子さんの作品を、さらに万人受けしない形にしている、という感じかなw
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掲載元/Ginza 2013年1月号 目利き書店員のリレーコラム第21回 ブックファースト梅田2階店 藤原洋子さん
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星新一「冬の蝶」、アンデルセン「パンを踏んだむすめ」、能「道成寺」が好き。原作を読んでみたくなる。深い余韻。
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うつくしく、毒たっぷりのこわーい絵本。 ?えほん? 漫画やイラストを描く友人が昔、マンガのコマをどんどん大きくして数を減らして、 一方で絵本を場面ごとに区切って描いたら、両者は非常に近くなるんじゃないか、 そんなことを言っていたのを思い出す。 タイトルのebony a...
うつくしく、毒たっぷりのこわーい絵本。 ?えほん? 漫画やイラストを描く友人が昔、マンガのコマをどんどん大きくして数を減らして、 一方で絵本を場面ごとに区切って描いたら、両者は非常に近くなるんじゃないか、 そんなことを言っていたのを思い出す。 タイトルのebony and ironyはおそらく、ebony and ivoryのパロディ。 ebonyは「黒檀」でivoryは「象牙」のことで、 ポールマッカートニーとスティーヴィーワンダーの大ヒット曲からなのかな? この歌は(うろ覚え)だけど、たしか白と黒はピアノの鍵盤の上でなかよく、 完璧なハーモニーで調和しているのになぜぼくらは?のような人種差別を歌ったものだったようにキオクしている。 この本で言われる「irony」はアイロニー、つまりは皮肉とかそんなこと。 ピックアップされた日本と海外の小さな物語が、 鉛筆書き(=黒檀の色)の無骨なイラストで漫画になっている。 原作を知らなくても大丈夫。 知っていたらその味付けに、しらなくともそのぴりっときいた「皮肉」に にやりとして楽しめる筈。 ちなみに作者の長崎訓子さんの絵は、とても優しい、 子供のような丸みをおびた絵なのだけれど、 そのタッチでかなりどぎつく迫るので、グロさはないけどゴヨウジンゴヨウジン。 にこにこ笑いながらぼそっと毒を吐く地味なキャラクターみたいに、 見た目からは想像できないくらいのアクの強さです。 特に、瞳がまっしろに抜かれていて、表情の本質が見抜けない。 おーこわ。 だってタイトルで明言していますもんね、 「黒と皮肉」って。 たとえ見た目の装丁がかわいくカラフルで、まるでおさるのジョージみたいだからって、 なめてかかると熱でますよ。いやまじで。
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絵の感じも雰囲気もすき これだけでも楽しめるけど原作も読みたくなる ちなみに原作は全部読んだことありません これから読んでみようと思います
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パンを踏んだむすめと、きのこ会議が特に好きでした。まえがきも好きです。全部の話の原作小説が読みたくなりました。 パイインターナショナル好きとしては買っておくべきだろうと、高いけど、ノリで買ってしまって……買ってよかったです。
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元を知らない話ばかりだったので、アイロニカルな話だらけでびっくりした~ 鉛筆だからクールすぎないけど、かなりドライなかんじ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
おもしろかった!冬野さほの『青い鳥』をどうしても思い出しちゃうけどねー 原作をほとんど知らない(ギリギリ道成寺はわかる)ので意訳っていうか独自解釈が含まれているのか判断がつかないけど、けっこう削ぎ落としてる感じでしょうかねーでも短編文学だもんね 星新一のはよくわからなかった・・・星新一っぽいなーとは思ったけど 『トニー滝谷』の映画が大好きだけど、あれも原作読んだことないな 村上春樹だからなんとなく想像はつくけど (そして全然関係ないし!) 絵がカワイイ なんかオサレ部屋にあっても大丈夫系な本だよね そしてそういう女子(というには年齢がいってる方々)が読みそう 衝動買い!さそうあきらに勧められちゃあね (ジュンク堂で購入)
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小説を漫画にしたものはあまり好みではない。小説が好きならば、そのイメージを壊されてしまう気がするし、読んだことのない小説ならば、イメージを固定されてしまう気がする。 しかし長崎さんによる単純化された線は、よりイメージを掻き立て、また漫画でしか表現できない構造でストーリーを進めてい...
小説を漫画にしたものはあまり好みではない。小説が好きならば、そのイメージを壊されてしまう気がするし、読んだことのない小説ならば、イメージを固定されてしまう気がする。 しかし長崎さんによる単純化された線は、よりイメージを掻き立て、また漫画でしか表現できない構造でストーリーを進めていく。 それに、選んだ小説が素晴らしい。バラバラのようで、不思議な一貫性がある。 道徳的に見せかけて耽美的、可愛いふりして毒々しい、古典と思いきやとびきりコンテンポラリー。 久しぶりにドキドキする漫画を読んだ。とても嬉しい。
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