現代文 読解の基礎講義 の商品レビュー
駿台予備校の講師を務める著者が、大学入試現代文の問題を解くための基本的な方法について説明している本です。 本書は三つの章で構成されており、第一章では文章の論理的な読みかたが、第二章では設問に対して論理的に回答するための方法が、第三章では入試現代文にとりあげられる文章の重要テーマ...
駿台予備校の講師を務める著者が、大学入試現代文の問題を解くための基本的な方法について説明している本です。 本書は三つの章で構成されており、第一章では文章の論理的な読みかたが、第二章では設問に対して論理的に回答するための方法が、第三章では入試現代文にとりあげられる文章の重要テーマや用語が、それぞれ解説されています。 問題文の内容を論理的に把握することができれば、おのずと設問にこたえる道すじが見えてくるという立場をとる現代文の参考書もありますが、本書は両者が密接につながっていることを押さえつつも、答案を作成する手順を論理的にとらえるための視点が示されています。わたくし自身が本書を読んだのは、すでに大学受験を終えたあとでしたが、それまでに読んできた本にくらべても、本書は優れた参考書であるように思います。 ただ、不満をおぼえる点もいくつかあります。ひとつは、本書の説明がもうすこしゆったりとした余裕のある叙述であれば、いっそう読みやすかったであろうと思われる点です。本書で提唱されている問題文の読みかたは、本文中にマーキングをおこなって重要な箇所を明確にしておくというやりかたで、この作業がしっかりできていればもってまわった説明がなくてもよいということなのかもしれません。また、きまった時間内に答案を作成する必要がある受験生にとっては、そのやりかたが有効であるのかもしれません。とはいえ、大学受験を終えた読者としては、その読みかたについて文章のかたちで叙述してほしかったという思いもあります。 もうひとつの不満点は、選択肢のある設問について、消去法をとらないという著者の立場があまりにも頑なにすぎないか、ということです。著者は、正解をみちびき出すプロセスとしては、消去法に頼るべきではないと主張しており、それは納得のできる考えかたではあるのですが、正解以外の選択肢がなぜまちがっているのかを解説する段階においては、消去法的な説明をおこなうことを避ける必要はないと考えます。
Posted by
前書きからいきなり説得力がある。こういう読み方ができる人を育てるのであれば、受験国語ってすごい意味があるよなあと考えさせられる。
Posted by
現代文読解・解法の座右の書。シンプルに原則をまとめてあり、解説もていねい。汎用性のある現代文読解のバイブル。
Posted by
- 1