クラウドクラスターを愛する方法 の商品レビュー
家族になること、家族でいることの困難さが繊細かつ如実に描かれている 家族というだけで何かを期待して、期待されて、叶わなかったときはそれだけ深く失望し、失望される 日本は家族関係があまりにも密で排他的で閉じたもの過ぎて家族だからこそうまくいかない問題がたくさん散らばっている。些細な...
家族になること、家族でいることの困難さが繊細かつ如実に描かれている 家族というだけで何かを期待して、期待されて、叶わなかったときはそれだけ深く失望し、失望される 日本は家族関係があまりにも密で排他的で閉じたもの過ぎて家族だからこそうまくいかない問題がたくさん散らばっている。些細なものから特大のものまで 家族だからといって人間としての相性がいいわけではない。例えばメールや電話などコミュニケーションツールを用いた距離感は合わないと感じる人もいる 用がなくても連絡があることが望ましいとする人たちと用がない限りメールや電話はしたくない人たち。 友人たちなら「そうなのか」と理解を示してもらえるのに家族だと途端に「家族なのに」なんて言葉が飛んでくる 「家族なのに」「家族なんだから」は万能な魔法でもあり呪いでもあるんだと感じることが多い。 手放しで家族最高!とは言えないし、でも家族のことは顔も見たくないほど嫌い!なわけでもない。そういうリアルな質感がすごくよかった
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「クラウドクラスターを愛する方法」 吐き出し方が下手で。 想っていることを普段から言えていたら、こんな爆発して一気に言わなくていいことまで言わずに済むだろうに。 子供が多感な時期に何をしたのか考えることが出来ないから、未だに蟠りは解けずにいるのではないのか。 「キャッチアンドリ...
「クラウドクラスターを愛する方法」 吐き出し方が下手で。 想っていることを普段から言えていたら、こんな爆発して一気に言わなくていいことまで言わずに済むだろうに。 子供が多感な時期に何をしたのか考えることが出来ないから、未だに蟠りは解けずにいるのではないのか。 「キャッチアンドリリース」 おやすみの合図は光。 同性だったら気楽に話せることでも、年齢が離れているからでなく性別が違うだけで話せないことは多いだろう。 モヤモヤとした嫌な気持ちを抱えながら生きさせられるぐらいなら、違う感情に変えて発散したくなるだろ。
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また明日から出張です ってな事で、窪美澄の『クラウドクラスターを愛する方法』 クラウドクラスターを愛する方法 キャッチアンドリリース の2編作。 どちらも家族の在り方、恋人の在り方、自分自身の在り方を窪さんらしい表現って言うんかな……。 こんな感じ好きじゃなぁ♪ 思ってい...
また明日から出張です ってな事で、窪美澄の『クラウドクラスターを愛する方法』 クラウドクラスターを愛する方法 キャッチアンドリリース の2編作。 どちらも家族の在り方、恋人の在り方、自分自身の在り方を窪さんらしい表現って言うんかな……。 こんな感じ好きじゃなぁ♪ 思っている事を素直に言えないもどかしさ、周りとの感情が噛み合わない辛さ、人間の本質の内面を潜り込んで引き摺り出してくれてる様な感覚に成ってしまう。 皆、自分を押し殺しながら生きてるんじゃろねw 2017年40冊目
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誰がどんなことを言ったって、感じたことだけがほんとなんだよ。もっとまわりに怒ったり怒鳴ったりしてもぜんぜんいいと思うよ。ときには荒れ狂う雨や風もないとね、青空は見えないもんなんだよ。 自分がこの世に生まれてきたときのことは、誰かが覚えていてくれて、話してくれないと、絶対に知るこ...
誰がどんなことを言ったって、感じたことだけがほんとなんだよ。もっとまわりに怒ったり怒鳴ったりしてもぜんぜんいいと思うよ。ときには荒れ狂う雨や風もないとね、青空は見えないもんなんだよ。 自分がこの世に生まれてきたときのことは、誰かが覚えていてくれて、話してくれないと、絶対に知ることはできないんだな、と思った。
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年末に恋人とけんかして、恋人が出て行った。 彼の家なのに。 というところからスタートする。 売れないイラストレーターが出て行った母親の家に年始の挨拶に行き、母の結婚相手や母の姉たちと過ごす。 その間にあれやこれやと思いを巡らせていく。 クラウドスターとは積乱雲(入道雲)のこと。 ...
年末に恋人とけんかして、恋人が出て行った。 彼の家なのに。 というところからスタートする。 売れないイラストレーターが出て行った母親の家に年始の挨拶に行き、母の結婚相手や母の姉たちと過ごす。 その間にあれやこれやと思いを巡らせていく。 クラウドスターとは積乱雲(入道雲)のこと。 表題のこちらも、後ろについている短編も息苦しい不自由さを感じる。 けれどその息苦しさは身に思えのあるものだなと感じます。
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誰も死んでないのに、俺にはなんで家族がいないんだ。 一番印象に残り胸に刺さったのが、さとちゃんの弟のこの言葉。 父も母もいるのに父も母もいない寂しさを思春期に味わった子供が、大人になってどんな形で人を愛するのか、親を許すのか、少しわかった気がした。 薪割りのシーンも胸がいたかった...
誰も死んでないのに、俺にはなんで家族がいないんだ。 一番印象に残り胸に刺さったのが、さとちゃんの弟のこの言葉。 父も母もいるのに父も母もいない寂しさを思春期に味わった子供が、大人になってどんな形で人を愛するのか、親を許すのか、少しわかった気がした。 薪割りのシーンも胸がいたかった。
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毒親という言葉が日本で広まって久しい。窪さんはきっと毒親の下で苦労されたか、そのような子供とたくさん関わってきた人なのだろうと想像してしまう。 子供時代に安全な場所としての家庭を得られなかった人間にとってその影響は一生に渡る。 クラウドスターはまさに30代になっても親と伯母か...
毒親という言葉が日本で広まって久しい。窪さんはきっと毒親の下で苦労されたか、そのような子供とたくさん関わってきた人なのだろうと想像してしまう。 子供時代に安全な場所としての家庭を得られなかった人間にとってその影響は一生に渡る。 クラウドスターはまさに30代になっても親と伯母から受けた影響をぬぐい切れずに、それでも必死に生きる主人公の姿を描いたものだった。 窪さんの作品に共通するテーゼとして「過去の象徴的な出来事は一生に渡る影響を残す」ことと「過去を背負っている人間は常に孤独である」ことがあげられると思う。 クラウドスターは過去に家庭があり、さよならニルヴァーナでは事件だった。 いずれにしてもマイノリティの心情に巧みに寄り添うことのできる稀有な作家だと感じる。
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恋人に出て行かれて、疎遠になっていた母と正月を過ごすことになった。 「住まわせてもらっている」という負い目から本当の気持ちを言えない主人公。 自分を置いて家出した母に、これで夜中の喧嘩が減ると思ってしまったりと複雑な感情を抱くのだけど、母の妹などちょっと近い感じの人達が見守ってく...
恋人に出て行かれて、疎遠になっていた母と正月を過ごすことになった。 「住まわせてもらっている」という負い目から本当の気持ちを言えない主人公。 自分を置いて家出した母に、これで夜中の喧嘩が減ると思ってしまったりと複雑な感情を抱くのだけど、母の妹などちょっと近い感じの人達が見守ってくれる関係がいいなと思う。
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クラウドクラスター=積乱雲 表題作以外に「キャッチアンドリリース」が収録されています。 どちらも両親と上手く関係が作れず、 家族との関係も薄く、上手く生きられない人々が主人公。 淡々と物語は進んでいきます。
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2018.11.12 読了 中編と短編。 全然 別の話で、どちらも淡々と進行する。 突然 終わる感じに感じた。 え?終わり?みたいな。 サラッとは読めます。
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