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継母礼讃 の商品レビュー

3.9

18件のお客様レビュー

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2015/07/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【隠語有り・電車の中で読むの注意】 ちょうどこの本の前にオンダーチェ『イギリス人の患者』を読んでいて、その中にカンダレウス王が側近ギュゲスに妃の自慢をしてそれから…というエピソードが記憶に残ってたところでいきなりこの本の巻頭にはその絵があるのでした。ヤコブ・ヨルダーエンス「カンダウレス王寝室のギュゲス」 、妻が美しいと自慢するあまり、その裸身をこっそり覗きたまえという王から家臣への欲求。そのエピソードを踏まえて描かれるこのリョサの小説は、裕福な男のの後妻にはいった豊満な妻が思春期の義理の息子を悶々とさせるという、なかなかそそる内容です。官能的な描写が延々と続くが欲望に振り回される登場人物たちが滑稽にも思えてきて愛おしい。身体にすり込まれる香油、湿ったこもった場面の空気、発酵する体液の匂いが立ち上る作品。 巻末、中公文庫既刊の宣伝ページに谷崎の『夢の浮橋』、ホイジンガ『ホモ・ルーデンス』が含まれているのもニヤリとさせるぜ、このご愛嬌!やるな中公!

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2013/02/03

みんなそれぞれ際立ってるな~。 ルクレシアの尻。リゴベルトのこだわり。アルフォンソの表裏。 しかしフォンチートは悪いやっちゃ。

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2013/02/02

変態礼讃! アンファンテリブルものだが、続編を先に読み結末を知っているだけに、ふたりの愛の純粋な歪みっぷりを大いに楽しめる。こういう愛情を分かてる人が理想だ☆ 偉大な恋愛物語だ。

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2013/01/23

モチーフになった絵画のカラー絵つきで、イメージしやすく、大変楽しめる本でした。 めくるめく官能、悪魔的な(前母の)少年、レズビアンフレンドっぽいメイドというツボをついた登場人物達がいずれも魅力的に書かれています。 また読み直すと思います。

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2016/07/23

ノーベル賞作家が書くエロス的世界とはどんな物かと。。。。 面白いかと問われればさほどではないけれど、凝った構成の作品です。 最初に6枚の絵画が有ります。3枚はロココ絵画。非常にふくよかな女性のヌード画です。2枚は抽象画。そして1枚は静謐な宗教画です。そしてそれらに沿って物語が語ら...

ノーベル賞作家が書くエロス的世界とはどんな物かと。。。。 面白いかと問われればさほどではないけれど、凝った構成の作品です。 最初に6枚の絵画が有ります。3枚はロココ絵画。非常にふくよかな女性のヌード画です。2枚は抽象画。そして1枚は静謐な宗教画です。そしてそれらに沿って物語が語られます。 実は始めそれに気付かずに読んでいたのです。しかし全体のストーリーから逸脱するような奇妙な章があって、それは7枚のうち2枚存在する抽象画に当たる章でした。 40歳で再婚し、夫と幸せな性生活を行うルクレシアと、夫の前妻の子である美少年フォンチートの物語。無邪気を装う少年の残虐性と言うのは、テーマとしてはありふれたものでしょう。とはいえ流石に、構成の面白さや表現によって月並みさは感じさせませんが。 印象に残る本ですが、良い本と言ってよいのかどうか。。。

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2012/12/14

ノーベル文学賞作家の作品読了というとかっこいいけどエロスがテーマの小説だったのでさくさく読めた。 内容は過激だけれど、芸術かわいせつかという話にならなさそうなのは、比喩が繊細なのと絵画や寓話をモチーフにした挿話がふんだんに使われているからだと思われる。

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2012/12/01

最初はただのシチュエーションを楽しむエロい小説かと思って読んでたけど、エピローグでおお!!と驚かされた。 シンプルながらすごい話だなと。

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2012/11/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・萩尾望都の作品に登場しそうな、天使顔のルシフェル。 ・リゴベルトの滑稽とルクレシアのだらしのなさ。 ・絵のモチーフ……美しく官能的なものから、おぞましいものを経て、受胎告知へ。 ・フランシス・ベーコンがあんなふうに描かれるとは。 ・デ・シシュロという画家は初めて知った。

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