竜のかわいい七つの子 九井諒子作品集 の商品レビュー
こういう漫画があるから表紙買いはやめられない。シリアスファンタジーコメディ全部まるっと楽しめました「金なし白祿」と「犬谷家の人々」が特にすきです。
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淡々とした雰囲気。 ふと気づけば不思議の世界に入り込み、ほわっとした気持ちになったり、クスッと笑わせられたり、ほろっとさせられたり。 質の良い七つの物語です。 話に合わせて絵のタッチを変えているんですね。器用だな〜。 どの物語も面白いのですが、人魚と狼と絵師の話が特に好きです。
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魔法とかモンスターとか、ハイファンタジーの要素を現実世界に持ち込んだ作品はときどきあるけれど、とかく味気のない、揚げ足取りのような、パロディ的作風になりがちだ。 似たジャンルに、現実世界を舞台にしたローファンタジーというものがある。ライトノベルなんかに多いけれど、九井諒子の...
魔法とかモンスターとか、ハイファンタジーの要素を現実世界に持ち込んだ作品はときどきあるけれど、とかく味気のない、揚げ足取りのような、パロディ的作風になりがちだ。 似たジャンルに、現実世界を舞台にしたローファンタジーというものがある。ライトノベルなんかに多いけれど、九井諒子の作品はそのどちらとも少し違う。 前作『竜の学校は山の上』でもそうだったけれど、真剣にファンタジーと向き合って、「ファンタジーがファンタジーでない現実世界」を、ほとんど完璧に構築している。人魚に人権問題が絡み、狼男を子に持つ母はその子育ての苦労と喜びをつづったコミックエッセイを出版する。 たぶん、少なくない人が似たようなことを空想したことがあるのだろうし、だからこそ支持を集めている作品でもあるのだろう。 それでも、これだけ高いクォリティでそれを実現させた漫画家は、たぶん彼女が初めてだったのではないだろうか。 帯コピーの「夢を愛するこの才能」という言葉が、九井諒子という一人の作家と、その作品を象徴している。 現実世界の人間が、ファンタジーを肯定することは難しい。創作されたファンタジー世界に自らを遊離させることも、自分の生きる現実の器に無理やりファンタジーを詰め込むこともせず、真剣にファンタジーと向き合える人だけが、優れたファンタジーを描くことができるのだろう。 だから、九井諒子の作品を「リアル」「現実的」と評することは少し違うと僕は思う。彼女の描く世界は、見た目が現実と似ているだけで、どこまでも正直な、質の高いファンタジーなのだ。
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これはもう! シリアスな画なのに、シリアスになりきらないのがツボ。 三話目の「わたしのかみさま」も、どの話にも、「うへっ!?」とおもわず奇声を発してしまう場面があって、それがまたオモロイ。 他の2つの作品集も面白かったけど、これは一番!
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本当に画力(?)が高いと思います。絵柄が多彩でありながらどれも親しみやすい!この人の作品にはいい意味で裏切られることが多い気がする
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面白すぎィ…。 漫画を読んでこんなに満足したのは本当に久々の感覚だった。これはちょっと他の作品集も読んでみたい。 1,2話は正直面白くなくて、買ったの失敗だったかなー?と思ったりもしたんだけど、3話からがすごく好みにフィットした。 いいよね、ほんのり脱力させるような笑い。 水槽...
面白すぎィ…。 漫画を読んでこんなに満足したのは本当に久々の感覚だった。これはちょっと他の作品集も読んでみたい。 1,2話は正直面白くなくて、買ったの失敗だったかなー?と思ったりもしたんだけど、3話からがすごく好みにフィットした。 いいよね、ほんのり脱力させるような笑い。 水槽でメダカと一緒に飼育される神様(無力)とか、眼力だけイケメンな落書きとか、名探偵と超能力の組み合わせとか。 そうきたかっていうこそばゆい面白さがある。 ファンタジーなんだけど、ファンタジーしてない感じがなんとも痛快。
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これほど性質の良い物語を久しぶりに読んだ。 この方の作品は初見ですが、読者と作者と物語の距離感が程よい。 そして計算を感じさせないところが凄い。 作者はものの見方がクールでありながら、それでも敢えて 温かい表現で作品を作られている方なのではないかなと思う。
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現実世界のようであり、でも現実にはないものが存在したり、起こったりする世界の漫画。それぞれ1話完結。個人的には「金なし白祿」のお話がとても好きです。そして最後の「犬神家の人々」で笑いました(^▽^)非現実を日常に取り入れている世界観がいいなぁ…
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日常にするりと寄り添う、人魚や狼男や龍や超能力。「すこしフシギ」の新しい形がたくさん詰まっていて新鮮!着眼点が秀逸だし、読後感もいい。個人的には、天才絵師と彼の贋作から抜け出た紙男(?)の珍道中が楽しい「金なし百碌」、エスパーの一族に名探偵が絡んで大騒動が起きる「犬谷家の人々」が...
日常にするりと寄り添う、人魚や狼男や龍や超能力。「すこしフシギ」の新しい形がたくさん詰まっていて新鮮!着眼点が秀逸だし、読後感もいい。個人的には、天才絵師と彼の贋作から抜け出た紙男(?)の珍道中が楽しい「金なし百碌」、エスパーの一族に名探偵が絡んで大騒動が起きる「犬谷家の人々」が面白かった。大和絵の中から飛び出してくる架空の生き物たちの造形も美しくていい。
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ドラゴン好きなので、買ってみました。 …ら、これが、なかなかアタリでした。 第一話では、鳥っぽいドラゴンもいるのだなー、ト思ったり。 イヌ好きでもあるので、第四話も、楽しかったです。 どの作品も読後感が爽やかで、魅力があります。
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