ひとはなぜ服を着るのか の商品レビュー
季節の変わり目や、出かける時には服装のことを考え、暇があればゾゾタウンなんか見てるもんだから、ふと服についていつもより深く考えることをしてみたいと思い読んでみた。 比較的、平易な文章で書かれていると思うけど、やはり哲学的なアプローチになると難しく感じてしまうなあ。 ココ・シャ...
季節の変わり目や、出かける時には服装のことを考え、暇があればゾゾタウンなんか見てるもんだから、ふと服についていつもより深く考えることをしてみたいと思い読んでみた。 比較的、平易な文章で書かれていると思うけど、やはり哲学的なアプローチになると難しく感じてしまうなあ。 ココ・シャネルや川久保玲についての記述はとても興味深かったので、一度、体系的な歴史を調べてみたいと思った。
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「衣服を触媒として、ひとはじぶん自身の身体的な存在と、まるではじめて出会ったひとと語らうかのように対話を始めます」(P89)など、何という哲学的な文章か!哲学者の観点から「衣服という皮膚」肌触りによる自分自身の認識、私たちの心情の変化を微細に表現している顔を無防備にさらすことの危...
「衣服を触媒として、ひとはじぶん自身の身体的な存在と、まるではじめて出会ったひとと語らうかのように対話を始めます」(P89)など、何という哲学的な文章か!哲学者の観点から「衣服という皮膚」肌触りによる自分自身の認識、私たちの心情の変化を微細に表現している顔を無防備にさらすことの危険性、接触する初の環境である(そして自分自身のようでもある)下着、マネキンの持つ個性のなさという象徴性、人間の穴が持つ危険な意味合いなどを解き明かしていく。三宅一生、山本耀司、川久保玲らのファッションを語る深さにも圧倒される。そしてファッションのどこか底知れぬふまじめさ、まじめさへの告発!だから権威からは嫌われる。という説明は見事な喝破。(P241) 最後にこれからのお洒落の基本は「歓待(ホスピタリティ)」の気持ちで締めくくる。今ブームの「おもてなし」である、 なお、寺山修司の化粧についてのすてきな文章としての引用が印象的。「一言でいってしまえば、私は化粧する女が好きです。そこには、虚構によって現実を乗り切ろうとするエネルギーが感じられます。そしてまた化粧はゲームでもあります。顔をまっ白に塗りつぶした女には「たかが人生じゃないの」というほどの余裕も感じられます。」(さかさま恋愛講座・青女論より)
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実は私たち人間は、 自分の身体をよく知ってはいないようです。 手や足やお腹などは、 目で見えるのでどんな状態か分かりますが、 顔はどうでしょう? 背中は見えますか? 髪形をきめていると思いますが、崩れてませんか? つまり私たち人間は、 断片的な印象のデータをまとめ上げ...
実は私たち人間は、 自分の身体をよく知ってはいないようです。 手や足やお腹などは、 目で見えるのでどんな状態か分かりますが、 顔はどうでしょう? 背中は見えますか? 髪形をきめていると思いますが、崩れてませんか? つまり私たち人間は、 断片的な印象のデータをまとめ上げ、 イメージとして 自分の身体を認識しているにすぎないというのです。 http://www.tv-aichi.co.jp/bp/wadatti/?p=8960
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