チャイナ・ウォーズ の商品レビュー

ピーターナヴァロ【著】,小坂恵理【訳】

2024/10/24

ピーター・ナヴァロ氏の作品は2作目。1作目(米中もし戦わば)の方が新しく、評価が高いのだが、もう少し掘り下げようと思い2012年発行の本書を手に取ってみた。国際関係というのは目まぐるしく動く。最新の情報を盛り込んでも、後の時代からすると「古いなー」となりがちである。「陳腐化」するとでもいおうか。したがって現在の経済大国である中国観からするとやや昔の時代の話に映ってしまう。いわくメイドインチャイナの商品は価格が安く性能が悪い、海外有名ブランドの偽造品、模造品、海賊品。全く環境に配慮しない企業と抜け穴だらけの監査体制が垂れ流す毒性の工場排水。これらはいわばよく言われている事でもあるが、特に気になったのが「偽薬」。これは効果がないだけでなく人体に有害な薬品が含まれており服薬するイコール生命の危機に直結する。一昔前まではこんなのがまかり通っていたのかと思うとぞっとする。(一昔前であることを祈りたい)。上記のような自国民に対しても冷たいというなりふり構わぬ手法で現在の中国の繁栄はあるのだなとあらためて思う。また本書は中国がアフリカ諸国に巧みに取り入り腐敗しきった現政権から石油を得るために軍事技術を輸出しているとも指摘している。この点に関して特に問題視されるのがアフリカではないが中東のイランだろう。イランがこっそりと影で核開発を進めているという疑惑があるがそれを後押ししているのが中国であるという。こうなると単なる経済的脅威論にとどまらず世界の安全保障をも脅かすとんでもない国に見えてくる。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file10/naiyou24702.html

2013/01/09

中国の脅威のみを取り上げた本、ちょっと極端すぎるような気がしました。
私が気になったのは、食品汚染、宇宙戦略の項目。