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カリコリせんとや生まれけむ の商品レビュー

3.9

21件のお客様レビュー

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2013/07/25

美少女画家会田誠のエッセイ。 日常雑記的な部分も面白いけど、やっぱり彼のアート的感覚、その広がりかたや固執の仕方が興味深い。 フェミに嫌われてるらしいけど何でだろ。いや、何でかはわかってんだけどそれでも何でだろと。

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2015/05/24

「暇つぶし」というやまとことばのもつ響きはいかにも怠惰ですが、それに代わる表現をこんにち知るに至りました。 会田誠がたびたび使う「消閑」という漢語。 なんかいい感じなので今後使わせてもらおう。 20代の頃の会田誠が「あなたにとって芸術とは?」という質問に対して「退屈しのぎです」...

「暇つぶし」というやまとことばのもつ響きはいかにも怠惰ですが、それに代わる表現をこんにち知るに至りました。 会田誠がたびたび使う「消閑」という漢語。 なんかいい感じなので今後使わせてもらおう。 20代の頃の会田誠が「あなたにとって芸術とは?」という質問に対して「退屈しのぎです」と答える場面が出てくるが、これも「人生の消閑です」と答えていれば格好がついていたのに。 ある種の悟りの境地にいるんですね。 人の神経逆なでしたいとか自分は三流絵師だとか言うあたりは、だから嫌われんでしょと言ってやりたいが嫌われたいらしいのでまあいい。 一方で自分のルーツについて分析したり、芸術界を憂慮したりするあたりは、なんだ真面目じゃないかとも思う。 どこまでいってもアンビバレンドなんですね。 よっ、天才。 天才となんちゃらとは紙一重。 星の子に幸あれ。

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2013/05/30

会田誠のエッセイ集、読むのは二冊目。 アナーキーかつアウトローな現代美術家でありながら、こんなにも地頭のいい文章を書ける才能。これまでフツーに学校出てフツーに会社で働いてきた一般ピーポーの立場からみると、憧れはもちろん軽く嫉妬すら感じます。 そういえば"非道に生きる&...

会田誠のエッセイ集、読むのは二冊目。 アナーキーかつアウトローな現代美術家でありながら、こんなにも地頭のいい文章を書ける才能。これまでフツーに学校出てフツーに会社で働いてきた一般ピーポーの立場からみると、憧れはもちろん軽く嫉妬すら感じます。 そういえば"非道に生きる"の園子温にもどこか通じるものがある。 自分の家族をここまで冷酷無比に分析できるものかと感心できる「カレー事件」 あまりにも使い古された言葉・愛について物申す「愛さえなければ」 作品のルーツと変遷、その謎が解かれる「マルクスの奥にエロがあった」 …など充実すぎる内容。 その切り口と読後の爽快感、突き抜けている。小難しいロジックの無い哲学書、と呼びたい。 それから精神科医のあとがき解説も秀逸。これは精神科医じゃなきゃ書けん。 芸術家はもっと饒舌であってもいいと思った。彼の作品には、それを言ったら(やったら)オシマイなどということはない。曰く「暇つぶし」でしかないのだから。

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2013/04/15

自分にとってアーティストの著書を読むのは何といってもアーティストの人となりを知りたいと思うから。この方の場合、意外なところで「やっぱりかわってるなぁ!」「案外常識的なのだな」と思った。そして【かりこり】が、まさかこんな事だとは…!呆れるやらなんとやら。

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2013/04/03

森美術館で開催されていた「会田誠展」が面白かったので読んでみた。まぁ当たり前のことながら著者はアーティストとしての作品の方が才気ほとばしっている感じはするが、文章は文章で味わい深いユルさがある。特に奥さんまでも巻き込んだ(?)息子騒動記「東金の暮らし」「子育て失敗中!」や、著者が...

森美術館で開催されていた「会田誠展」が面白かったので読んでみた。まぁ当たり前のことながら著者はアーティストとしての作品の方が才気ほとばしっている感じはするが、文章は文章で味わい深いユルさがある。特に奥さんまでも巻き込んだ(?)息子騒動記「東金の暮らし」「子育て失敗中!」や、著者がトンガっていながらいかに「常識」的であるかが伺える「美術の若者たち」が面白かった。

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2013/03/05

 何かと話題の多い現代美術の旗手によるエッセイ集。会田誠の纏まった文章を読むの初めてだが、クスリと笑わせるセンスが素晴らしい、面白い。  自分ネタに家族ネタのバカ話、くだらないエロ話に垣間見える批評性にも惹き込まれました。

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2013/02/16

フェミニスト集団から怒りを買ってる会田誠のエッセイ集。 収録されている話が3〜4年前のものばかりなので話題が少し古い部分もあるが、創作に対する一貫した思いは現在開催中の六本木の展示会を見ればぶれていないと誰もが気付く。 子育てをすることで自身の親子関係を振り返ったりする話が興...

フェミニスト集団から怒りを買ってる会田誠のエッセイ集。 収録されている話が3〜4年前のものばかりなので話題が少し古い部分もあるが、創作に対する一貫した思いは現在開催中の六本木の展示会を見ればぶれていないと誰もが気付く。 子育てをすることで自身の親子関係を振り返ったりする話が興味深かった。 実は日常に潜んでいる家庭の歪さを嗅ぎ取る感覚にとても共感できた。 僕の家庭もなんだかそれぞれの役割が欠落した家なので。 そして作品に関する思いの一つとして「個人的なメッセージは絶対にいれず、見たお客さんが楽しめることが大前提」と序盤で書いていて、芸術家というよりはエンターテイナーとしての側面の強さも納得。 文章もめちゃくちゃ上手い。言葉選びのセンスが“普通に”イイ。文筆家として食べていけるんじゃ。

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2013/01/27

内容(「BOOK」データベースより) 村上隆、奈良美智と並ぶ天才美術家、会田誠。物議ばかりを醸してきた彼の頭の中身はどうなっている?カリコリっていったい何?アートの最前線から、制作の現場、子育て、2ちゃんねる、中国、マルクス、料理などをテーマに、作品同様の社会通念に対する強烈なア...

内容(「BOOK」データベースより) 村上隆、奈良美智と並ぶ天才美術家、会田誠。物議ばかりを醸してきた彼の頭の中身はどうなっている?カリコリっていったい何?アートの最前線から、制作の現場、子育て、2ちゃんねる、中国、マルクス、料理などをテーマに、作品同様の社会通念に対する強烈なアンチテーゼが万華鏡のように語られ、まさに読み始めたら止まらない面白さ。 ---------------------------------------- 実に面白い! 失礼を承知で敢えて書くが、まるで自分が書いた文章のようにシンパシーを感じた。軽くて読みやすくそして奥が深い、エッセイの名品!

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2013/01/20

ドキュメンタリー映画を見て、会田誠という人に興味を持った。天才だけれどこの文章はそれほど面白いものではない。

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2012/11/26

著者の少女に対するずば抜けた描写力。それは思春期に大場久美子にハマったことに端を発している。彼女の写真を裸にするために消しゴムで胸や恥部を消し、鉛筆で再現するという、Photoshopの画像加工のようなことを手作業でやっていたという。美少女に対する偏愛と執着心こそが、著書の創作意...

著者の少女に対するずば抜けた描写力。それは思春期に大場久美子にハマったことに端を発している。彼女の写真を裸にするために消しゴムで胸や恥部を消し、鉛筆で再現するという、Photoshopの画像加工のようなことを手作業でやっていたという。美少女に対する偏愛と執着心こそが、著書の創作意欲の源泉なのだ。まさに、好きこそものの上手なれ。 また、本書では個展の締め切りに追われ、奥様がエッセイを代筆したり、星の子である息子さんのポエムが掲載されたりと、家族総出でのエッセイもオモシロポイント。

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