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戦後日本の科学運動 の商品レビュー

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2019/12/29

初版:1960年。夭折した科学史家が弱冠32歳にして刊行した作品。戦後科学政策のレビューと科学運動への自己批判との二部構成になっており、高度成長と同時に研究費の配分を通じた研究統制が強まる過程をいち早く指摘するとともに、それに対して有効な批判ができなかった科学運動の姿が、鋭利なタ...

初版:1960年。夭折した科学史家が弱冠32歳にして刊行した作品。戦後科学政策のレビューと科学運動への自己批判との二部構成になっており、高度成長と同時に研究費の配分を通じた研究統制が強まる過程をいち早く指摘するとともに、それに対して有効な批判ができなかった科学運動の姿が、鋭利なタッチで描かれている。 もっとも、現在における大学への政策介入も念頭におくと、この時代はまだ、政財界にも科学者にも、いろいろな意味で余裕があったということなのかもしれません…。

Posted byブクログ