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建設業者 の商品レビュー

4.4

25件のお客様レビュー

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2018/11/05

滋味に富んだインタビュー集。台詞がよければ写真もよい。 いかにも職人肌らしい人から、そうでもない人まで。でも皆さんにそれぞれの職業倫理があり、仕事への思い入れがあり、歩んできた職業人人生がある。 若い自分にいくつかの仕事を渡り歩いてから、いまの仕事に落ち着いた人が多い。親の伝...

滋味に富んだインタビュー集。台詞がよければ写真もよい。 いかにも職人肌らしい人から、そうでもない人まで。でも皆さんにそれぞれの職業倫理があり、仕事への思い入れがあり、歩んできた職業人人生がある。 若い自分にいくつかの仕事を渡り歩いてから、いまの仕事に落ち着いた人が多い。親の伝手で他所の釜の飯を食っていた人もいるが、あてどもなく職を転々としていたような人もいる。時代が違うとは言え、そうした人を吸収する力が社会になければどうにも世知辛くなる。 また、建築というものがいかに多くの種類の職人たちに手がけられて初めて完成するかもよく分かる。職種間のヒエラルキーみたいな話も面白い。このインタビュー集には収められていないが、現場監督という職種の人の声も聞いてみたくなる。現場監督以外に、いわゆる典型的な大工(鋸や鉋で仕事をするような木工の)も本書ではインタビューされていない。鉄骨工や型枠大工は登場するのに偶然だろうか?しかし、現場での「偉い人」として、他の職種の目から語られてはいる。 多くの職種が異口同音に、よい職人は「段取り」を見れば分かると言う。また、周囲への気配りが肝要とも言う。自分の専門だけでなく現場全体のイメージを持っていなければ十分な段取りはできないだろう。様々な職人が働いている現場で、それが周囲への気配りへとつながることも必然。会社員も、まあ一緒だ。 インタビュアーも構成もなかなかうまいと思う。

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2018/10/13

建築に関わる職人へのインタビュー集。細分化され専門特化した様々な職種があることに驚かせられるとともに、仕事を通じたそれぞれの人生が垣間見られ、とても興味深い。

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2016/11/12

骨太ですばらしいインタビュー集。あー、職人さんたちとのやりとりをこうまとめたか、と一本取られた感ある本。ご活躍のようでなによりです。(私信?)

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2020/02/22

建物は様々な技術を最終的に現場で組み合わせるところに特殊性があると思う。当然、それぞれの技術に担い手がいる。担い手は自然発生的に生まれるものではない。けれど、仕事がなければ技術は継承されない。ましてや、仕事には流行り廃りがある。もちろん、技術は仕事に対して完全な一対一の関係ではな...

建物は様々な技術を最終的に現場で組み合わせるところに特殊性があると思う。当然、それぞれの技術に担い手がいる。担い手は自然発生的に生まれるものではない。けれど、仕事がなければ技術は継承されない。ましてや、仕事には流行り廃りがある。もちろん、技術は仕事に対して完全な一対一の関係ではないから、表面的には仕事を変えながらも技術は継承されたりもする。とはいえ、今後懸念されるのは、熟練工を必要としない仕事を社会が過度に求めていることだと思う。

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2016/02/18

なかなか良い。 下積み(勉強の日々・年月)、人間関係(周囲の人、出会い、あるいは地域の住民との)、思いやり・段取り・安全、責任感、成果への誇り、飾らなさ(流されたきたようなキャリア。やりがい?なくてもいいのでは、とか)、下流っぽさ… 仕事というものにとって大切な物事が凝縮され...

なかなか良い。 下積み(勉強の日々・年月)、人間関係(周囲の人、出会い、あるいは地域の住民との)、思いやり・段取り・安全、責任感、成果への誇り、飾らなさ(流されたきたようなキャリア。やりがい?なくてもいいのでは、とか)、下流っぽさ… 仕事というものにとって大切な物事が凝縮されている。 仕事って、うんうん、そうだよな、と思う。 自分の仕事に昇華できるところもあるけれど、逆に自分の仕事に欠けている本質みたいなものも思い知る(長年の修行、みたいなところとか)。 そういう意味では、語られているのはまさに「仕事の心」であり、タイトルも安易に『建設業者』なんかではなく、「建設の仕事、建設の心」とかでもよかったのではないか。 加えて惜しむらくは、もともとが雑誌の連載だったこともあり、一人ひとりへのインタビューがやや短いこと。もう少し深まりがあればなぁと思う。 なお最後の3分の1、木材・森林にかかわる部分はやや独特。木材というものの地位低下への危機感、いや諦めのようなものが強く根底にある。すなわち、木材の価格がもっと上がらないと…というのが実は本質になっていて、これは木材ならでは。 加えて、自然(の材料)が相手であるがゆえの、「感覚的なところから学ぶ」姿勢が強い、というのも特徴か。

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2021/01/05

建築職人の世界は細分化・分業されていておもしろい。職人間の微妙な力関係みたいなのもある。 「本書は、建築関係者のための月刊専門誌「建築知識」において……掲載された連載『現場の矜持』を、加筆訂正のうえ再構成したものである。」

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2014/12/14

面白かったです。 とにかく37種類のお仕事が紹介されていて、建築ってこうやって細分化された職人によって行われるのだなぁということを改めて知ったことはよかったです。 そして、彼らの仕事が少なくなっているという事実を知ったこと。なんとかして、仕事の対価をもらえる仕組みを作らないとその...

面白かったです。 とにかく37種類のお仕事が紹介されていて、建築ってこうやって細分化された職人によって行われるのだなぁということを改めて知ったことはよかったです。 そして、彼らの仕事が少なくなっているという事実を知ったこと。なんとかして、仕事の対価をもらえる仕組みを作らないとその技術は途絶えるのだという危機感も持ちました。 さいごは、やはり仕事をするということに関しては、共感と。出来も大事だけど、段取り大事だよね、人間関係も重要だよねとか、そういう言葉には、やはり心からうなづきます。

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2014/05/07

超面白く、一気に読み通しました^ ^ 割りが合わず、表になることも少ない業界で、自己の仕事の完璧さを追求している職人魂。まだまだ及びませんが、自分の仕事と重なりますf^_^;

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2014/05/06

おもしろいっ。建設に関わる職人さんたちのインタビュー集。まず、こんなにいろんな仕事があるのかってことに驚くよね。そしてしっかり裏付けがある言葉だけに一言一言重みがある。思うに、20年30年ちゃんと仕事をしてきた人たちなら、だれでもこういうおもしろい話はできるんだ。でも聞く人がいな...

おもしろいっ。建設に関わる職人さんたちのインタビュー集。まず、こんなにいろんな仕事があるのかってことに驚くよね。そしてしっかり裏付けがある言葉だけに一言一言重みがある。思うに、20年30年ちゃんと仕事をしてきた人たちなら、だれでもこういうおもしろい話はできるんだ。でも聞く人がいない。だから、本書はほんとに良い仕事だなあと思う。あと、職人への聞き書きというと「昔の職人は凄かった.それに比べて今時の……」となりがちな印象があるけど、そこは意外といろいろで、そう単純な話じゃないようだ。

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2014/03/16

家、ビルなどの建築に携わる37人のインタビュー。ただそれだけなのだが、皆の言葉から職人気質がひしひしと伝わってくる。家を建てるというのは、様々な職人達がいてこそできるものなのだ。 ただ、時代の流れなのか、このような職人を必要とする仕事が減ってきているという事実もまた現実なのだと実...

家、ビルなどの建築に携わる37人のインタビュー。ただそれだけなのだが、皆の言葉から職人気質がひしひしと伝わってくる。家を建てるというのは、様々な職人達がいてこそできるものなのだ。 ただ、時代の流れなのか、このような職人を必要とする仕事が減ってきているという事実もまた現実なのだと実感させられる。 (アンマンにて)

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