1,800円以上の注文で送料無料

政治家の胸中 の商品レビュー

3

1件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2012/12/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・佐藤さんは「人事の佐藤」と呼ばれ、福田さんと田中さんの二人を競い合わせて巧みに派内、党内の人事操縦を行ったり、四選後の内閣改造を見送って田中さんをあぜんとさせたりして長期政権の運営に成功したが、それがアダになって、最後は余力を失い、ポスト佐藤の体制に影響力を行使することができなくなる。田中さんも金の力と絶妙な使い方で権力を握ったが、これが逆に金権政治批判や金脈スキャンダルを招き、わずか二年余の短命政権に終わった。 政界には「人間、得意技で倒れる」というジンクスがしばしば語られる。じょうずの手から水が漏れるように、得意な分野だと慢心したり気が緩んだり、あるいはやりすぎたりで、かえって失敗するという戒めである。人事の佐藤さんは人事で、金権の田中さんは金で、まさに得意技で倒れ、この面でも後世政治家に苦い教訓を残した形になったのである。 ・「いや、そんなことはないよ。いまや、野党、民主党は、自民党にとって最大の協力勢力だよ。」と小泉さん。「協力政党ということはないでしょう」と反論すると、「いや、いいんだ、民主党が提案するものを全部丸呑みすりゃあいいんだ」という。そんなことをしたら、今度は、参議院の自民党が、議席は減ったにしても自民党はいるのだから、「民主党案を丸呑みなどしたら、参議院側の自民党が怒って協力しなくなるでしょう」というと、「いや、参院自民党はもういい。ここから先は、相手にするのは民主党なんだよ」と、こういうせりふを即座に言い切る。

Posted byブクログ