終末処分 の商品レビュー
この本が連載されたのは昭和53年(1978) 著者の発想に時代がようやく追いついたと言うべきか… それとも、こんなに警鐘が鳴らされているにも関わらず、未だに気付かない人々が何故こんなにも多いと言うべきか…
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1978年に小説現代に連載したが書籍化されず、主人公は原発の技術者で、ときけば、ああーいろいろあったんだろうな恐ろしい恐ろしいと読み始めたら、ほとんど原発と関係ない話だった。
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必ずしも原発のことばかりが書かれているわけではない。ゴミの問題、少女の売春(援助交際という言葉もなかった頃)、高齢者の貧困の様子など、30年前の世相が浮かび上がる。そうしてそういう問題点の種子は、現代からみるとりっぱな大木(=大問題)に成長して、問題が林立している林の中にいるよう...
必ずしも原発のことばかりが書かれているわけではない。ゴミの問題、少女の売春(援助交際という言葉もなかった頃)、高齢者の貧困の様子など、30年前の世相が浮かび上がる。そうしてそういう問題点の種子は、現代からみるとりっぱな大木(=大問題)に成長して、問題が林立している林の中にいるようである。 個人の生活というのは、自分や家族の小さな煩雑な事柄を何とか処理しながら過ごすことなのだとつくづく思うこのごろだが、 社会の歩みもまた同様で、社会的な問題を少しでも良い方向へ是正するのが政治家の役目だと思うが、この30年必ずしもそうなってはいなかったようだ。政権がまた以前にもどったが、さて?
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原発のなかった時代と現代を比べてみれば、今の方が不自由である。うわべ豊かで便利。だが一度事故が起これば逃げる術はない。日本人は進化してたのか退化しているのか、判らない 原発の運営は一応電力会社、その電力会社を牛耳るのは国家。圧倒的に強い、なんでも出来る力を持つ 一度便利なものに慣れると手放さないのが人間の常 日本人は飢えに苦しんだ経験を、あっさり忘れてしまった
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この作品が昭和53年に発表のものだということにまず驚き。 ゴミの問題も原発の問題もなにも解決されていない。 あとがき代わりの書き下ろしは一字一句に想いが凝縮されている。 30年以上も前から警鐘を鳴らしていたにも関わらず、何も変わらず、 3月11日の震災を迎えてもなお、変わろうと...
この作品が昭和53年に発表のものだということにまず驚き。 ゴミの問題も原発の問題もなにも解決されていない。 あとがき代わりの書き下ろしは一字一句に想いが凝縮されている。 30年以上も前から警鐘を鳴らしていたにも関わらず、何も変わらず、 3月11日の震災を迎えてもなお、変わろうとしない。 自戒もこめて書かれている。 非常に心が痛いあとがきだ。 あとがきだけでも多くの人に読んでほしい。 約10年前に脳梗塞で倒れてからリハビリ中の野坂氏。 数誌で連載を持っておられるとのこと。
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