シスター の商品レビュー
アメリカ住まいの姉がロンドンの亡くなった妹の死因を探る もう、ずっーと霧に包まれた感じで話が進んでいく 霧のもやもやを手探り状態で歩いていく(読んでいく)のに段々めげていった 必然的に読書スピードもスローダウン なんとか最後まで読み終えた ページ横にある<※注釈>はよかった...
アメリカ住まいの姉がロンドンの亡くなった妹の死因を探る もう、ずっーと霧に包まれた感じで話が進んでいく 霧のもやもやを手探り状態で歩いていく(読んでいく)のに段々めげていった 必然的に読書スピードもスローダウン なんとか最後まで読み終えた ページ横にある<※注釈>はよかった 今作より後発の「さよなら、そして永遠に」がよかったから読んでみたが、「さよなら~」の方が読みやすい 同じ作者か?と思うくらいの出来の違い
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妹が失踪した、から始まるミステリ。 当たり前の日常が大切であり、かけがえのないものであると言うことは、たいていの場合、それを失ってから気づくものだろうなと思う。 これは、ごく、ごくありふれた「当たり前」という日常を保つ為に、ひとがどのように工夫しているのか、それがとてつも...
妹が失踪した、から始まるミステリ。 当たり前の日常が大切であり、かけがえのないものであると言うことは、たいていの場合、それを失ってから気づくものだろうなと思う。 これは、ごく、ごくありふれた「当たり前」という日常を保つ為に、ひとがどのように工夫しているのか、それがとてつもない力によって支えられているのだなと感じる。 私は神を信じないけれど。この物語の中には、神が居ると感じる。 ミステリなんだけれども、ミステリではないような気がする。
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行方不明になった妹のテスを捜すためニューヨークからロンドンへ戻ったビアトリスは、テスに関わる人々から話を聴くうちに、彼女に起こった出来事にある確信を抱く。婚約者に母と近しい者にさえ理解を得られぬまま、愛する妹の為に真実を追うビアトリスだったが… 思えば妹とは不可思議な存在だ。父...
行方不明になった妹のテスを捜すためニューヨークからロンドンへ戻ったビアトリスは、テスに関わる人々から話を聴くうちに、彼女に起こった出来事にある確信を抱く。婚約者に母と近しい者にさえ理解を得られぬまま、愛する妹の為に真実を追うビアトリスだったが… 思えば妹とは不可思議な存在だ。父も母も同じ。性別も同じ女。だが生を享けたのが遅いというだけで、私ではない。私ではないけれど、生まれ出る順番が逆であったなら彼女はひょっとしたら私であったかもしれない。この世でたった一人のそんな存在に無関心でいられるわけが無い。 テスとビアトリスは本書で読む限り、対照的な性格であるように見える。姉妹はお互いの性格を補完し合って生まれてきたのではないかと思うくらいだ。そんな姉妹の一方が消えたとき、残された者はどのような思いを抱くのか。ここで起きたことは、姉妹の絆を試す試金石でもある。一方で妹であるがゆえにそれが別個の存在であることのもどかしさをも感じる。彼女は私ではないが他人でもまたない。このもどかしさは赤の他人には決して感じることのない思いだろう。 本書は持てるものを捨て命の危険にさらされてなお、妹の為に真実を追い求めた姉の孤独な闘いの記録。その孤独がどれほどのものであったかは、驚愕の結末が語る。だが、どのような結末であったとしても、ここには確かにお互いを大切に思い続けた幸福な姉妹の形がある。
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ところどころに文学作品の一節が引用されたり、独特の言い回しがされるのが興味深い。この小説のスタイルは初。 (2013.5.11)
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