生命と記憶のパラドクス の商品レビュー
また読んでしまった福岡氏。いつも同じだよな~と思いつつ、つい。 文芸春秋の連載コラムをまとめたもののようだ。 読み始めて、お、今回はとことんエッセイか?と思ったが、やっぱり科学目線、科学読み物風なのは相変わらず。 連載コラムなので単行本のページ数にして約3ページずつとごくごく短...
また読んでしまった福岡氏。いつも同じだよな~と思いつつ、つい。 文芸春秋の連載コラムをまとめたもののようだ。 読み始めて、お、今回はとことんエッセイか?と思ったが、やっぱり科学目線、科学読み物風なのは相変わらず。 連載コラムなので単行本のページ数にして約3ページずつとごくごく短いのに、そのなかにぐっと読者をひきつけるエッセンスが、巧みな文章で見事にまとめあげられているのはさすがだ。特に「Dark Side Of The Moon」は秀逸。つくづく、文章のうまい人だと思う。 知的好奇心がくすぐられ、著者の本を読んで他の関連本に手を出してしまうことがままあるが、今回もまた同様。またここから新しい本との出会いが期待できそう。 他の本で読んだことのある、コレラ菌を発見した、疫学の祖といわれるジョン・スノー、ノボシビルスクでのキツネの飼いならしの実験、ヘンリエッタ・ラックスという女性のガン細胞から培養された不死細胞ヒーラについて(たぶん)などの記述もあり、自分が他で知った事柄をこんなふうに取り上げられると、あ、あの話じゃない??なんて嬉しくなってしまう単純な私です。 きっと次に出る本もまた読んじゃうんだろうなあ。 どうでもいいことです。 小学生のころ初めて海外のSF作品に出会い、SFというジャンルを知り、興奮して読み漁ったという福岡氏、「自分のイニシャルが誇らしかった」…?…!あ、ほんとだ。なるほど。ちょっと笑った。 著者翻訳の「すばらしい人間部品産業」面白く読んだが、改訂版というのは知っていたけど、その改訂前のものが著者初の出版作品だったとはね。
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福岡ハカセの本は書いてあることがいつも同じだからなあなどと、失礼ながらその同じ事を読みたくて手に取る、のですが。 死を留めることが生物多様性に寄与するわけではない、という当たり前のことには改めて膝を打つ、のだけれど、全体的には第三者的視点ではなく、自身が、という視点が強い気がし...
福岡ハカセの本は書いてあることがいつも同じだからなあなどと、失礼ながらその同じ事を読みたくて手に取る、のですが。 死を留めることが生物多様性に寄与するわけではない、という当たり前のことには改めて膝を打つ、のだけれど、全体的には第三者的視点ではなく、自身が、という視点が強い気がします。 そしたら巻末で、なんとハカセは理系を卒業した、というではないですか。それでかな。科学よりも情緒に傾斜したお話でした。それはそれでよいか。
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