健保組合職員が教える健康保険給付審査の内幕 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
社会保険に関する本は浅く広くな本が多いので、健康保険の「給付」に絞って詳細に解説するという本書は、それだけで希少であり貴重であると思います。 それは、おそらく、知らなきゃ損をするっていう場面が少ないと多くの人が思っているからではないでしょうか。健康保険という制度が、普通私達を助けてくれる制度なので、ちょっと間違えたりしても、ちゃんと指摘してもらえて、給付自体はもらえると思い込んでいるように思います。 私も仕事柄、健保関係の書類をたくさん見ているのですけど、シャチハタ印とか押してあると、さすがに「舐めるなよ」と思ったりします(ちなみに本書によると、シャチハタ印は協会けんぽでは返戻の原因になることもあるそうです)。 しかし、健保であっても譲れない線というものもあって、特に、本書でも多くのページを割いている「傷病手当金」は、制度を知らないと損をする場面もしばしばなんです。本人が知らないから苦情にならないだけということもあるんじゃないかな。 お得に給付が受けられる抜け穴的なものを期待して読むのはおすすめしませんけど、社保担当の方とかは一度読んでみると、今まで知らなかったような発見があっておもしろいのではないでしょうか。
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