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弱いロボット の商品レビュー

3.9

27件のお客様レビュー

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2024/06/11

ケアのシリーズの一冊だがロボットの本だ 助けを借りないと機能しないロボットというのは新しい気がする 面白いなあ

Posted byブクログ

2024/04/28

【何も出来ない、けど一緒にいる。そこから始まるコミュニケーションを俯瞰してみられる本】 誰かが一緒にいてほしい。でも、自分の行動で相手が離れたら嫌だ。 そんなおもいを、ロボットが穏やかに埋めてくれるかもしれない。 そんな思いが感じられた本でした。 人と一緒にいるときに無意識の...

【何も出来ない、けど一緒にいる。そこから始まるコミュニケーションを俯瞰してみられる本】 誰かが一緒にいてほしい。でも、自分の行動で相手が離れたら嫌だ。 そんなおもいを、ロボットが穏やかに埋めてくれるかもしれない。 そんな思いが感じられた本でした。 人と一緒にいるときに無意識のうちにしていることは何か、子供が自分以外の未知の存在に対してどう関っていくのかを、ロボットを通じて語った本です。 私のお気に入りは「む〜」ちゃんと子供たちとのやりとりです。む〜は何か動くわけでもないけれど、目のようなカメラで子供達を見つめながら、リアクションをします。 それを見て、子供たちが 「この子はどこから来たの?」 「お腹空いてるのかな」 「眠いのかもしれないね」 と、まるで年下の子供の面倒を見るような姿をしたというのです。 それがとても愛おしくて、 何も出来ない、けどそこにいるだけでも価値を産めること。 そして、子供の中にある大人が周りの人へどう接しているかを良く見ているのを感じるやりとり。 穏やかに人間がロボットと関わる中でどんな不思議なやりとりが生まれるのか、気になる人におすすめの本です。

Posted byブクログ

2023/07/19

身体とコミュニケーションについてとても深く考察された素晴らしい本。 「私たちは地面を歩いていると同時に地面が私たちを歩かせている」というのはとてもハッとさせられました。 読んで損はない一冊だと思います。

Posted byブクログ

2023/02/25

出版されてから10年も経っている本をもう一度手に取って読んでみた。 ロボットに求めるものは何かをもう一度考えるきっかけになった。不完全であるが故の良さという捉え方もあり?

Posted byブクログ

2022/08/27

流し読みだったが、自分の専門外の分野を学ぶのってやっぱり新鮮だった。 ロボットやAIの技術には無頓着だけど、言語学をやっていた身としては、なにげない談話っぽいやりとりを再現するには?という考えがとても面白い。 AIやロボットを作る意味って、人間に利便性を与えるだけではなく、改め...

流し読みだったが、自分の専門外の分野を学ぶのってやっぱり新鮮だった。 ロボットやAIの技術には無頓着だけど、言語学をやっていた身としては、なにげない談話っぽいやりとりを再現するには?という考えがとても面白い。 AIやロボットを作る意味って、人間に利便性を与えるだけではなく、改めて人間の活動やコミュニケーション、人間がその対象をどう受け取るのかという認知的な研究にも繋がるように思った。 そしてこの本の主人公である弱いロボットたち…。 弱さが人とロボットを結びつけるなんて! ものすごく感心してしまった。 すごいロボットではなく、ポンコツな部分も持つロボットたちは、開発者よりも一般人たちに受けが良いよう。 それも子供やお年寄りたちに大人気…。 猫や犬がいると、家族の会話が弾んだりするけれど、弱いロボットたちも、誰かと誰かを結びつけることがある。 助けられてばかりでは人間性ってなくなるのかも。 助けることを教えてくれるロボットたちが、これからの未来でどう私たちの暮らしに寄り添ってくれるのか、非常に楽しみになる。

Posted byブクログ

2022/08/06

積極的に人をアシストするのではなく、人のアシストを引き出しながら課題を解決する「弱いロボット」の概念、その発想の誕生からその後の研究・考察の歴史。人に迫る高機能なロボットを開発する方向ではなく、(リソースの制約にもよるが)人との関係性を考察し、人間社会の一員として加わるためのロボ...

積極的に人をアシストするのではなく、人のアシストを引き出しながら課題を解決する「弱いロボット」の概念、その発想の誕生からその後の研究・考察の歴史。人に迫る高機能なロボットを開発する方向ではなく、(リソースの制約にもよるが)人との関係性を考察し、人間社会の一員として加わるためのロボットを目指す、そのためには人間の社会性・関係性に対する考察が欠かせない。ロボットの研究史なのに、人間の幸せを論じる哲学の書でもあって興味深い一冊。

Posted byブクログ

2022/03/01

人は、他者(対物)を通して自分の存在を知覚する。自分自身の顔は見えないのに。 ーーー本とは関係ないことーーー 「人は他人に生かされている」の考え方の違和感。これって何か上から目線。自分も他人を生かしている存在なんだって考え方が抜けてるから。自己内部の感覚からきてる。

Posted byブクログ

2020/05/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ロボットというのは人間がやると一生かかるような計算でも一瞬で答えが分かるような反応を求められているはずが、この本に出てくるロボットは確かに「弱い」。 ただ、「弱い」=「悪い」というわけではなく、弱いからこその価値、弱いロボットだからこそできることというのがあるという、特に理系や、パソコンを使い慣れている人ほど考えたこともないロボットの使い方というのがこの本には溢れている。 人の話した言葉に、反響的な模倣を返す(こんにちは〜という問いかけに、むむむむむ〜と返す)『む〜』というロボットが、子供やお年寄りに取ってとてもチャーミングに映るという例を見ると、ロボットは単に人間にできないことをする、というだけではないことに気づく。 もちろんロボットだから計算されてはいるのだが、計算されていないような反応を人は求める。 ただ、本の構成としてはなんか起承転結というわけでも、時系列に並んでいるわけでもなさそうで、最初の方に出たロボットの説明があとの方でされたり、一度話したことに似た内容があとでも出たり、割とランダムに出てくる感じがある。一応章立てになっているが、徐々に内容がわかってくるわけでもない。なんか不思議な構成。かと言って不満があるわけではなく、どこから読んでも楽しめる、小説の短編集みたいな感じを受けた。 こういった、「弱い」ロボットとのやり取り、言い方はアレかもだが、人間同士の原始的なやり取りに近いものを見ることで、逆に人間同士のやり取りが実は如何に高度なものか、実はどれほど難しいことを無意識にやっているか、どれだけの要素が内包されているかなどを考える良いきっかけになる。そして、自分のそういったやり方が実は正しくはないのかもしれないと気づくかもしれない。 この本が啓蒙の用途で書かれていないのは分かるが、なんか人の振り見て我が振り直せ的な、弱いロボットを知って人間を知る、という感じがした。

Posted byブクログ

2020/01/28

ロボットと人間のかかわり合いをゆっくりと考える、優しい眼差しで。 ロボットの研究者というよりクリエーターのよう。

Posted byブクログ

2019/05/05

大阪人のボケとツッコミが盛り沢山の会話を聞いて、雑談の奥深さを感じ取り、ロボットとの会話アプローチに活用する筆者.言い直すことを前提として発話を作り上げていることに気づいた筆者.「む~」を開発して、一人では何もできないが、アシストがあれば独特の機能を発揮する「弱いロボット」を目指...

大阪人のボケとツッコミが盛り沢山の会話を聞いて、雑談の奥深さを感じ取り、ロボットとの会話アプローチに活用する筆者.言い直すことを前提として発話を作り上げていることに気づいた筆者.「む~」を開発して、一人では何もできないが、アシストがあれば独特の機能を発揮する「弱いロボット」を目指す筆者.このようなロボットが認知症の患者と対話して、面白い成果を出すことに驚く筆者.視点の向くところが素晴らしいと感じた.

Posted byブクログ