謎の謎その他の謎 の商品レビュー
やっぱり、答えが分からないのはダメでした。でも、「女か虎か」と「謎の連続殺人鬼リドル」が面白かったかな。
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※このレビューにはネタバレを含みます
「ミステリが読みたい 2013年版(早川)」で5位になった 最後まで結末が明かされないまま物語が終わる リドルストーリーの短編集。 リドルストーリーものは、『追想五断章』を読んではじめて そういう物語の存在を知ったくらいで、新鮮な気持ちで読めた。 ただ、結末がどうなったか読んだ後考えを巡らせるのが リドルストーリーの楽しみだと思うけど 結末を考える材料が本編中にちゃんと用意されていて 考える楽しみが与えられているのは、 「異版 女か虎か」と「謎の殺人鬼リドル」の2つくらいで 「群れ」は行動理由と結末がわりとはっきりしているし 「私か分身か」は2者択一の根拠がないので どっちだったんだろうなあと思う程度。 「見知らぬカード」は考える材料自体あるにはあるけど 一体何のことやらという感じ。 関係者の心理を考察して、どっちだったんだと考える リドルストーリーとしての面白さは 「異版 女か虎か」と「謎の殺人鬼リドル」が抜けていて 他の短編はちょっと出来が落ちるように思えた。 「謎の殺人鬼リドル」は、ルイス・キャロルが考えた 「ワニのパラドックス」にちなんだ謎で ワニの場合はどちらを選んでも自己矛盾で食べれないことになるけど、 今回の場合はその逆で、どちらを選んでも撃つための問題として 殺人鬼に選ばれたのではないかと。 ・殺人鬼は子供を撃つ →正解なので撃ってはいけないが正解にするために撃つ ・殺人鬼は子供を撃たない →不正解のために撃つ(結果として正解だけど) ※もしくは、子供は撃たないけどジョイスは撃つ? つまりどう答えても自分か子供を撃たれるので、 撃たれないために第三の答えをして 殺人鬼に考えさせるために与えた90秒を時間稼ぎして、 応援を待つしかないというのがジョイスの判断。 でも、殺人鬼は時間稼ぎだと気づいたので、 子供とジョイスを撃ち殺した。 というのが結末だと思ったのだけど、違うのかな。
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リドルストーリーの短編集。「リドルストーリー」というジャンルがあるというのはこの本で知りましたが、今までにもそういう本は読んでいました。 最後に謎がそのままにされるとわかっていながらも、どこで謎が放り投げられるのか、どきどきしながら読み進められました。
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もーやもやもやもやもやまもーやリドル短編集! 読み終わったあとのもやもやは全てに共通するけれど、殺人鬼リドルは頭の体操にもなっていいんじゃないのかなもやもや。
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【収録作品】「異版 女か虎か」 アブラハム・ネイサン著 山口雅也訳/「群れ」「見知らぬカード」 山口雅也/「謎の連続殺人鬼リドル」 アブラハム・ネイサン・ジュニア著 山口雅也訳/「私か分身か」 山口雅也
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ミステリというよりはホラーのような印象。謎に満ちた事件が起こるが、作品は「これから」というところで静かにフェードアウトしていく。さてこれからどうなったのか、それは読者が想像する領域。しかもどうなってもおかしくない展開で終わる話ばっかり。「リドルストーリー」を堪能できる1冊。 しか...
ミステリというよりはホラーのような印象。謎に満ちた事件が起こるが、作品は「これから」というところで静かにフェードアウトしていく。さてこれからどうなったのか、それは読者が想像する領域。しかもどうなってもおかしくない展開で終わる話ばっかり。「リドルストーリー」を堪能できる1冊。 しかし、どの話もなんて後味の悪い…このぞくぞくする感じはミステリでもホラーでもちょっと味わえないかも知れない。
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もともと最近の日本のミステリー作家は曖昧な結末を取る傾向がちょっとある気がする。複雑なアルゴリズムで読者に挑戦するというよりも似非純文学っぽい趣向でお茶を濁す。例えば『火車』や『白夜行』、読んでないけど桐野夏生さんもそんな作風があるとか。完全に好みの問題だろうけど、私にはもひとつ...
もともと最近の日本のミステリー作家は曖昧な結末を取る傾向がちょっとある気がする。複雑なアルゴリズムで読者に挑戦するというよりも似非純文学っぽい趣向でお茶を濁す。例えば『火車』や『白夜行』、読んでないけど桐野夏生さんもそんな作風があるとか。完全に好みの問題だろうけど、私にはもひとつピンと来ないのよね。 (続きはブログで)http://syousanokioku.at.webry.info/201209/article_4.html
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結末が読者の想像に委ねられるリドル・ストーリー五篇を収録した短編集。表紙イラストからしてモロに異色作家短篇集でニヤニヤさせられる。内容もカバーにふさわしい奇妙な味満載。お気に入りは古典的名作「女か虎か」を素材に、さらに複数の謎が重層的に絡み合う作品に仕立てた「異版 女か虎か」。 ...
結末が読者の想像に委ねられるリドル・ストーリー五篇を収録した短編集。表紙イラストからしてモロに異色作家短篇集でニヤニヤさせられる。内容もカバーにふさわしい奇妙な味満載。お気に入りは古典的名作「女か虎か」を素材に、さらに複数の謎が重層的に絡み合う作品に仕立てた「異版 女か虎か」。 「謎の連続殺人鬼リドル」の解答は多分アレだよね。
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リドル・ストーリー(結末を読者の想像にまかせる物語)ばかりの短編集。 以前はこの手の話は、読了後に「結局どうだったの!?」と気になって好きではなかったのだが、最近は普通の小説を読んでも結末が拍子抜けするようなことも多いので、こんな終わり方もありかなと思えるようになった。 特に有名...
リドル・ストーリー(結末を読者の想像にまかせる物語)ばかりの短編集。 以前はこの手の話は、読了後に「結局どうだったの!?」と気になって好きではなかったのだが、最近は普通の小説を読んでも結末が拍子抜けするようなことも多いので、こんな終わり方もありかなと思えるようになった。 特に有名なリドルストーリーをアレンジした「異版 女か虎か」は面白かった。 でも「謎の連続殺人鬼リドル」の結末が、どう答えたのか考えてもわからず…やはり気になる。
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