さよならバグ・チルドレン の商品レビュー
みずみずしい、けれど作り物のような情景だなと思った。それがまた魅力のような気もした。引用したみっつが好きだった。
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言葉が技巧に走っていると感じるところがあるのは処女作故か。評者の種村氏の言葉にもあるが、懸命に自分の世界を「作って」いる印象を受けた。しっかり地に足をつけて立とうとして、そこから自分が見ている世界を歌っている。そこで切り取られた風景が狭く感じるが、これが現代の若者の等身大の姿かも...
言葉が技巧に走っていると感じるところがあるのは処女作故か。評者の種村氏の言葉にもあるが、懸命に自分の世界を「作って」いる印象を受けた。しっかり地に足をつけて立とうとして、そこから自分が見ている世界を歌っている。そこで切り取られた風景が狭く感じるが、これが現代の若者の等身大の姿かもしれない。今時のJ-POPSに近い世界を感じる。主観が強く俯瞰性はやや乏しい。IとIIに受け止めやすい歌が多い。鳥が歌がちょこちょこあるのは解放されたい気持ちの表れだろうか。III以降は生活感が強くなる。あとがきがよい。ナインチェの誕生日にウサギたちが歌われた歌集を手に取る偶然。その連作の最後の歌「フランスパン輪切りしながらわかつている君が誰よりがんばつていること」こんな歌が詠める視点と感性を持ち続けて欲しいと思った。
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この歌集と出会えたことは幸運だった。ただ書店をふらついているだけなら、決して出会えなかっただろう。紡ぐ言葉の難しさのなかに、様々な想いが懐かしく甦りそうになる。
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迷いなくするすると生きてきた私からは、こんな言葉は生まれない。 言葉を紡ぐことは、迷いの中、道を縫い合わせてきた人にしかできないように思える。そう思わせた歌の数々。
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カーテンが開け放たれてきみが待つ遠くの街へ風はつながる 走らうとすれば地球が回りだしスタートラインが逃げてゆくんだ
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