1,800円以上の注文で送料無料

ヒーローを待っていても世界は変わらない の商品レビュー

4.4

44件のお客様レビュー

  1. 5つ

    22

  2. 4つ

    15

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2018/01/22

上品かつ紳士的な文章の中に、すました顔で冗談も混じっていて、深刻になりすぎずに読み切ることができた。確かに格さんいらないかも。いや、いるかも。

Posted byブクログ

2017/10/09

5年前の本だがタイトルに惹かれて図書館で借りた。民主主義の本質を今更ながら知った気がする。名著だと思う。 「調整責任と決定権限はセットだ」という考え方からすると、小池新党のいう「しがらみのない政治」は調整責任を放棄する「政治の退化」と言わざるを得ない。

Posted byブクログ

2015/04/20

貧困対策運動をしている作者のことは知っていたが、本を読んだのは初めて。 母が図書館で借りてきたのを拝読。 「決めてくれ、ただし自分の思い通りに」 そういった考えが充満していることに改めて痛感させられた。 そういう自分もその一人だった。 作者のお兄さんのことを例にして説明したり、...

貧困対策運動をしている作者のことは知っていたが、本を読んだのは初めて。 母が図書館で借りてきたのを拝読。 「決めてくれ、ただし自分の思い通りに」 そういった考えが充満していることに改めて痛感させられた。 そういう自分もその一人だった。 作者のお兄さんのことを例にして説明したり、今まで気になってたけど何か難しくて後回しにしてた問題を分かりやすく説明してくれた。

Posted byブクログ

2014/09/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

共感したし,啓発された。 ワーク・ライフ・バランスというものは,家庭のためだけでなく,社会参加・政治参加のためにこそ重要なのではないか? http://tamatebako100.seesaa.net/article/405201030.html 

Posted byブクログ

2014/06/18

「決めてくれ、でも俺の思いどおりに」という「おまかせ民主主義」が独裁を産む土壌。民主主義は面倒で時間がかかるか、主権者から降りられないのなら、異質な相手の中に飛び込んで、対話の回路を開く。湯浅誠の見つめる未来がわかりやすく語られている。

Posted byブクログ

2014/06/11

 湯浅さんは、理論的なことを自分の言葉で、人に分かりやすく語るのがとても上手な方だと思う。それは、考え方の前提が違う他人を相手に、あえて意識されているのかも知れない。  日頃仲間内でしか通じない「ガラパゴス語」で話し、立場の違う主張に対し、「分からない貴方が悪い!」と、自分側の「...

 湯浅さんは、理論的なことを自分の言葉で、人に分かりやすく語るのがとても上手な方だと思う。それは、考え方の前提が違う他人を相手に、あえて意識されているのかも知れない。  日頃仲間内でしか通じない「ガラパゴス語」で話し、立場の違う主張に対し、「分からない貴方が悪い!」と、自分側の「正義」のみを押しつけてないだろうか? 人には各々の立場と違う前提があるのだ。そのスレ違いを前提に話をしても空回りするだけ。  もうひとつは、民主主義は時間もかかり、面倒くさいということ。効率化が求められ、「溜め」のない世の中では、「自分のことで精一杯で構ってられないし、決めてくれたらいいよ」と投げ出したくなる。  でもその先の行き先は、センセーショナルに登場した橋下氏が示唆してくれたのかもしれない(湯浅氏も橋下氏がいなければこの本はなかったと・・・)   「私は貴方の意見には反対だ。だが貴方がそれを主張する権利は命がけで守る」(ヴォルテール)  人類が長い歴史の中で築き上げてきた「民主主義」という概念を、自分でもっと咀嚼していくことの大事さを、考えされられた。  

Posted byブクログ

2014/01/22

民主主義の面倒臭さ。いかにしてそれらに対処するか。 何事も自分の都合のいいようにはいかない。 今の自分がいかに他人任せか思い知らされた。 本書は政治だけでなく、物事全般に対する考え方の素晴らしい教科書でもある。 政治については、常に相反する意見が存在する。 相手の意見に耳を傾ける...

民主主義の面倒臭さ。いかにしてそれらに対処するか。 何事も自分の都合のいいようにはいかない。 今の自分がいかに他人任せか思い知らされた。 本書は政治だけでなく、物事全般に対する考え方の素晴らしい教科書でもある。 政治については、常に相反する意見が存在する。 相手の意見に耳を傾けることもなく、相手の立場を理解しようとすることもなく、自分の意見が最善であるとの考え方は、間違っている。 その考え方が、対立を深め、問題解決を難しくする。 貧困を味わったことのない私は、貧困者に厳しかった気がする。 周りにそういった人がいなければ、想像することしか出来ないが、その想像力が乏しかった。 著者が「創造性に乏しい社会は発展しない」というように、 創造することは、まず想像することだと思う。 だから、いかなる時でも、まずは相手の立場をより深く想像し、そこから問題解決の方法を創造するよう心がけたい。 分かりやすい文章で、非常にためになった。

Posted byブクログ

2014/02/22

面倒くさくて完璧じゃないけれど最悪の選択よりはマシな民主主義の話。 で、考えの前提を共有しない人に通じる言葉を探るやりかたの話。 頭の後ろを叩かれた勢いで目から鱗がすっ飛んでいった。 当たり前のことしか書いてないけど、当たり前のことが見えていなかったから。 著者の行動に賛同する人...

面倒くさくて完璧じゃないけれど最悪の選択よりはマシな民主主義の話。 で、考えの前提を共有しない人に通じる言葉を探るやりかたの話。 頭の後ろを叩かれた勢いで目から鱗がすっ飛んでいった。 当たり前のことしか書いてないけど、当たり前のことが見えていなかったから。 著者の行動に賛同する人も怒りを感じる人も、右の人も左の人も、正義を持っている人も政治に興味がない人も、なにがしか得るものがあるんじゃないかと思う。 自分の都合や信念と自分とは気が合わない人の都合や信念を、開示し合って摺り寄せあって妥協点を見つけてどうにか納めるのはものすごく面倒くさい行為だ。 困っている人ほど時間や精神や金銭的に、そんな面倒なことをしている余裕がない。 だから、「敵」をバッサバッサと切り倒して自分の望みを通してくれるヒーローを求める。 タイトルを見て、戦争でも起きてドカンと世界が変わればいいのにと思っているようなマジョリティを叱ってくれる内容を期待した。 そんな期待を持って読んでいたことすら中身を見るまで気づいていなかった。 自分は正しいことを言っているのに言葉が通じない、理解できない、やらないのはやる気がないからだ、わからない奴らが悪い、そういう風に考えているのは丸っきり自分だ。 この指とまれ形式の民間の仕事は、方向性がある程度一致しているから先鋭的で濃いことができる。 多様なみんなの税金で動く官の仕事は、多様なみんなのニーズを拾うから広い範囲を薄くカバーする。 民間団体で活動してきて内閣参与(アドバイザー)を務めた著者は、入ってみてはじめて、この立場だからできること/できないことがに気づいたという。 壮大で複雑な世界をどうにか穏やかに回すには、うまくつながるだけでいいのに、それがものすごく難しい。 昔学校の先生が、すべてを一気に解決する魔法の杖なんてないんだよと言っていたのを思い出した。 自分の望むとおりに決めつけてくれる誰かなんていないから、「わかってくれない」って思ってる人はみんな読むといい。 ・最善を求めると同時に最悪を回避する ・調整責任と決定権限はセット 読み終わってからずっと頭の中を『Elisabeth』の「Die fröhliche Apokalypse」が流れてる。

Posted byブクログ

2014/01/15

湯浅さんの本を読むのはまだ二冊目。 私は「湯浅さんがどういう活動をしているのか」という より、「どう思っていらっしゃるのか」など、内面性を 知りたく、そういう意味で、この本の前半あたりはいい。 「民主主義」についてという抽象的な事柄を多く語っている。 表現がわかりやすく、身近な例...

湯浅さんの本を読むのはまだ二冊目。 私は「湯浅さんがどういう活動をしているのか」という より、「どう思っていらっしゃるのか」など、内面性を 知りたく、そういう意味で、この本の前半あたりはいい。 「民主主義」についてという抽象的な事柄を多く語っている。 表現がわかりやすく、身近な例え話をしてくださるので、 汲みしやすい。社会という単位、規模の話をカタイ言葉で なく書かれていて。おかげで、「社会という全体で捉えて みよう」と気づかされた。l

Posted byブクログ

2014/02/12

民主主義は高尚な理念ではなく、時間と空間をどれだけ確保できるかということ。 そして、そのための課題を自分がどれだけ引き受けられるかということ。 「言うだけで終わらせてはいけない」……と言うだけで終わらせてはいけない、と湯浅誠は平易な言葉で語りかける。

Posted byブクログ