原発と原爆 の商品レビュー
チャーチル畢生の大著からその要所を余すところなく抜き出してこの一冊に凝縮。ヨーロッパで、そしてアジアで、どんな決断を迫られたのか。連合国最高首脳自らが迫真の名調子で綴る第二次世界大戦史の決定版。
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日本の原発導入経緯や田中角栄政権の資源政策にまつわる巷間の「陰謀論」を、米英の一次史料等を用いて否定している点は評価できる。
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日本がいかにして潜在的核保有国になったか。その軌跡。徹底したリアリズムで戦後の政治はなされてきたんだなという印象。原水爆反対運動の盛り上がりに直面して,共産化の危機におののきつつも,原子力平和利用を推進。その裏ではプルトニウムの行方をめぐって駆引きが繰り広げられていた。原発と核兵...
日本がいかにして潜在的核保有国になったか。その軌跡。徹底したリアリズムで戦後の政治はなされてきたんだなという印象。原水爆反対運動の盛り上がりに直面して,共産化の危機におののきつつも,原子力平和利用を推進。その裏ではプルトニウムの行方をめぐって駆引きが繰り広げられていた。原発と核兵器というと,反原発の観点からの偏った見方が目立つけど,著者は中立的で信頼感がある。 正力から角栄,中曾根に至って,ようやく日本は核武装の潜在能力を手に入れるが,ソ連崩壊によりプルトニウムは「買える」ものとなり,その価値は相対化される。リベラリズムの国際政治に果たす役割が大きくなってきているのにも,何か,兵どもが夢のあとという感傷を催してしまう。
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日本は「大国」だということは日本人として意識しづらいけど、「核」という側面でも実は大国だということを初めて認識しました。
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