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菊池寛急逝の夜 の商品レビュー

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2023/09/18

孫だからこそ書ける菊池寛、その妻の人となりが伝わってくる。文藝春秋社、直木賞、芥川賞を創設したのは、誠に若者に道を拓く偉業だったと思わされる。が、文学に留まらず、政界、映画界、近所の小僧さんなど、たくさんの人達との交流も偉業だと思う。親族が集まる賑わい、妻の忙しさは、自分の幼少期...

孫だからこそ書ける菊池寛、その妻の人となりが伝わってくる。文藝春秋社、直木賞、芥川賞を創設したのは、誠に若者に道を拓く偉業だったと思わされる。が、文学に留まらず、政界、映画界、近所の小僧さんなど、たくさんの人達との交流も偉業だと思う。親族が集まる賑わい、妻の忙しさは、自分の幼少期のお正月を思い出す。後書きを読むと、高齢の父、叔母などに取材した最後の機会だったことも分かり、著者は良い仕事をされたと思う。この著者の息子さんも作家で早逝されたことを初めて知り、驚いたが、菊池寛は、自分の作家の遺伝子が繋がり、喜んでおられると思う。

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2013/12/19

菊池寛の死の前後のできごとが書かれた本。 孫の著者が、寛の実子である伯母・叔母らへの取材によってまとめたとのこと。 菊池家の暮らしぶりや自宅の様子などが分かっておもしろい。 あとは、弔辞などの引用がとても多いという印象。 菊池寛の逸話は、この本を読むまでもなく、いろんなところで...

菊池寛の死の前後のできごとが書かれた本。 孫の著者が、寛の実子である伯母・叔母らへの取材によってまとめたとのこと。 菊池家の暮らしぶりや自宅の様子などが分かっておもしろい。 あとは、弔辞などの引用がとても多いという印象。 菊池寛の逸話は、この本を読むまでもなく、いろんなところでよく語られているように思う。 私の場合、惜しみなく人を援助した器の大きな人というイメージがあったが、本書を読んで、多少印象が変わった。 自分に好意を持っていない人を露骨に嫌うとか、人間的というか・・・。大きな子どものようなところがあったようだ。 それから、寛のこと以上に、妻の包子(かねこ)のことも強烈に印象に残る。

Posted byブクログ