石井好子のヨーロッパ家庭料理 の商品レビュー
1970年代に出版された本の復刻版。 タイトル通り、ヨーロッパ各国の家庭料理を中心としたレシピ本。 これらのレシピを各国の友人や知人たちに聞いて回ったときのエピソードが合間に挟まれている。エッセイ本として読んでもなかなか読みごたえがある。
Posted by
タイトルからしてレシピ本なんだろうなぁ(エッセイが読みたいんだけれど)と思いながら図書館予約。 果たしてヨーロッパ各地で取材した家庭料理のレシピがもちろん掲載されているのだけど、 その国、地域の紹介、そしてその家庭、家族の紹介文が明快で心地良いのだ。 お料理を作る気がなくて...
タイトルからしてレシピ本なんだろうなぁ(エッセイが読みたいんだけれど)と思いながら図書館予約。 果たしてヨーロッパ各地で取材した家庭料理のレシピがもちろん掲載されているのだけど、 その国、地域の紹介、そしてその家庭、家族の紹介文が明快で心地良いのだ。 お料理を作る気がなくても、読んでいて楽しい。 お料理を作る気がなくても、ものすごく作りたくなる。 出来上がった素敵なお料理のイメージが脳内と舌の上に広がる のだ。 お料理風景が白黒写真なのが残念といえば残念なんだけど、 でも好子さんの言葉で十分冷たいものは冷たく、温かいものは温かく、 彩の良いものは美しく、こんがりと焼けた色も全て目に浮かぶ。 難点は、本が大きくて重いこと。持ち歩い読めないこと。
Posted by
てっきりエッセイだと思って図書館で借りたわたし。 こ、こんな大型本だったとは知らなかった…と怯み、 写真の古さに驚き、 ボリュームにたじたじ… とても読み通せる代物ではないと思って試しに読み始めたところ… お・も・し・ろ・い! ではないですか! 堀井和子さんが「映画を観ているよ...
てっきりエッセイだと思って図書館で借りたわたし。 こ、こんな大型本だったとは知らなかった…と怯み、 写真の古さに驚き、 ボリュームにたじたじ… とても読み通せる代物ではないと思って試しに読み始めたところ… お・も・し・ろ・い! ではないですか! 堀井和子さんが「映画を観ているよう」と書いてるけど、 ほんとに。登場人物の説明や人物描写や、お料理のお話、作り方が楽しくて。 各国ごとに数枚乗せられている、色あせた感じのカラー写真(その他はすべて白黒)がまた興味深くて。 やっぱり文章が良いのです。 平松洋子さんが「すぐれたジャーナリストの視点」とおっしゃっている、まったくその通り。取材する石井さん自体が人間味にあふれているから、こんなにあたたかい感じの記事になっているんだと思う。 わたしはすっかり石井好子さんファンになっちゃいました。 あああ、ヨーロッパの家庭料理は、実に、日本の家庭料理と違います。 バター、ラード、卵、牛乳、生クリーム、ぶどう酒、月桂樹、ハーブ…。そして、肉! 石井さんいわく「私たちは魚を食べるのは上手なのに、肉を食べることは下手だ。ヨーロッパ人魚を食べることは下手だが、肉は上手に食べている」って、まぁそれは当たり前よね。ローラの本読んでいても実感するよ。 メレンゲを焼いて生クリームを載せて食べるとか(イギリス等)、欧米の人ってほんと好きよねーこういうの。 でもヨーロッパの中でも、サンドイッチや朝食には国ごとの違いがある、なんてのも面白いね。 1976年当時と比べると、洋風料理がより一般化している今だけど、 普通の家庭で作られる料理というのは全然伝わっていないのだよね。 逆に外国に伝わっている日本料理が、天ぷら、すし、すき焼き…ということを考えると、 そういうものなのだと思う。家庭の料理はまた全然違う。 うーん。この本欲しくなっちゃったなーー!
Posted by
復刊本です。 1976年の刊行時の写真はどこか懐かしい色調を帯びています。解説に平松洋子氏が「すぐれたジャーナリストの視点」を書き下ろしています。「ヨーロッパの家庭を訪ね歩いて料理を教えてもらう記録のかたちを取りながら、全編にほどよい緊張感が流れているのは、書き手としての石井好子...
復刊本です。 1976年の刊行時の写真はどこか懐かしい色調を帯びています。解説に平松洋子氏が「すぐれたジャーナリストの視点」を書き下ろしています。「ヨーロッパの家庭を訪ね歩いて料理を教えてもらう記録のかたちを取りながら、全編にほどよい緊張感が流れているのは、書き手としての石井好子のものの見方、取材力、理解のふかさ、粘りづよさ、描写力がぞんぶんに示されているからだ。と同時に簡潔明瞭な料理指南書にもなっているのだから、もはや無敵の一冊といいたくなる。」ハードカバーでずしりと重い本です。 朝吹登水子さんのクレープ、かもとオリーブ。イベット・ジローの南仏風魚料理はアイオリでした。
Posted by
美味しいものの前では人は沈黙するように、石井好子の前で私は沈黙する。 余計な説明は必要ない、愛すべき本として台所に置きたい。
Posted by
- 1