楽しい終末 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
20年前に書かれた終末論。ありきたりと言えばありきたりなのだが、現在に至るまで事態はまったく改善されていないわけで、今読んでも古びた感じはまったくしない。 特に核エネルギーについては、2011年の原発事故を、原因から経過まで予言しているかのよう。 ただ、様々な終末論を論じる中で、共通の原因として挙げられているのは、人類を人類たらしめている”知性”そのものだ。 知性あるがゆえに人類は発展し、知性あるが故に滅びていく。 そんな予言の書なのかもしれない。 たとえば核エネルギーについて。 原子炉の耐用年数は、40年から60年くらいなのだそうだ。 これに対して高レベル放射性廃棄物の最終処分に必要な時間は数万年。 (この曖昧さが物事の重大性を表しているともいう) たかだか人間の寿命にも及ばない繁栄のために、数万年もの時間を対価として差し出す。これが今の人類の核エネルギーに対する態度なのだ。 一個人としてはあり得ない交換レート。でも、それを容認するのが知性なのだとすれば、やはり人類は知性の故に滅んでいくのだろう。
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二十年前に書かれたもの!! しっかりと現在にも言えることばかり。 世界で起こっていること日本で起こっていること、すべてのことが終末へと向かっているのだろうか。人の手と足と頭を使って出来ることを機械にさせるようになって久しい。そこまでさせると人は頭を使わなくなり、手足は無用のものに...
二十年前に書かれたもの!! しっかりと現在にも言えることばかり。 世界で起こっていること日本で起こっていること、すべてのことが終末へと向かっているのだろうか。人の手と足と頭を使って出来ることを機械にさせるようになって久しい。そこまでさせると人は頭を使わなくなり、手足は無用のものになるような気がしてしょうがない。遺伝子を変えること、人工の生物を作り出すこと、そこまでしたいのかと恐ろしさも感じる。人の知識への欲求は凄まじい。「なんだろう?なぜだろう?こうしたらどうなるの?」を突き詰めていった結果が今の人間社会、いや まだ突き詰まってはいないんだろうな。まだまだ人の知らないことはあってまだまだ進んで行くのだろう…どこへ?どこまで?それは幸せ? 自分が持っていた不安感が文字の形をとって表れたような気がした。 パンドラの箱の片隅に残っていた希望を大事にしたい。たとえ幻でも
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