ドイツ観念論 の商品レビュー
いやはや手に負えない感はありましたが、何とか読了。 カントからヘーゲルまでのドイツ観念論を「終末論的陶酔」という観点から読み解くという試みとのことです。 時代背景としてフランス革命・啓蒙主義・ナポレオン王政という激動の時代ど真ん中に生まれた思想だからこそ、自己に対する自由が強く...
いやはや手に負えない感はありましたが、何とか読了。 カントからヘーゲルまでのドイツ観念論を「終末論的陶酔」という観点から読み解くという試みとのことです。 時代背景としてフランス革命・啓蒙主義・ナポレオン王政という激動の時代ど真ん中に生まれた思想だからこそ、自己に対する自由が強く内包されているのではないでしょうか。 コメント力がありません、そこまでの理解ということで個々の哲学者の思想を追っていきましょうか、特にヘーゲルはほぼ初見でどうも頭に入ってこなかったですわい。
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最初に言っておくが決して平易な・わかりやすい書ではない。哲学にあまり馴染みがない者にとっては、中身を読み砕くのに少々時間と知識を要するかと思う。しかし、それだけ苦労しても読み解く価値がある。 この書を通して得られる知識は、主に「ドイツ観念論」が出現した意味と、時代背景についてであ...
最初に言っておくが決して平易な・わかりやすい書ではない。哲学にあまり馴染みがない者にとっては、中身を読み砕くのに少々時間と知識を要するかと思う。しかし、それだけ苦労しても読み解く価値がある。 この書を通して得られる知識は、主に「ドイツ観念論」が出現した意味と、時代背景についてである。ドイツ観念論と呼ばれるものたち―カント、フィヒテ、シェリング、ヘーゲルの論―の中身についての解釈も得られるが、それ以上に大きいのはこれらを突き通す流れを得られることだと私は思う。他の哲学書では割と味気なく出現するように感じられるドイツ観念論に対し、ある種の熱狂や迸りを感じられるようになった。
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「終末論的陶酔」とやらでドイツ観念論を考える フランス革命をひとつの契機とするような、自由の時代の到来=歴史の完成、を迎えた自分たちだからこそ、これまでをすべて客観的にながめ、まったく新しく未来を考えはじめることができる そういう地点に爆発した思想 というのは面白かったけど...
「終末論的陶酔」とやらでドイツ観念論を考える フランス革命をひとつの契機とするような、自由の時代の到来=歴史の完成、を迎えた自分たちだからこそ、これまでをすべて客観的にながめ、まったく新しく未来を考えはじめることができる そういう地点に爆発した思想 というのは面白かったけど、ヘーゲルのあたりでちょっとしんどくなる めちゃ観念的やん、と思った たまたま並行してフーコーやレヴィ・ストロースを読んでたせいもあるかもしれないけども、ちょっと厳しい てか、これだけの体系を学ぶのに、ドイツ観念論はじめまして、で、これというのがきつかったのか?
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時代性をもったドイツ観念論(カント、フィヒテ、シェリング、ヘーゲル)を取り上げることで、今を生きる覚悟ともいうべき思索を促してくれた。 哲学の営みはすごい。改めて、そう思った。
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■983, 2019.09.17 「自由」の観念が独特。ここをわからないとドイツ観念論はほとんど解釈不可能に思える。
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到達点を今より先に持ってくる進歩史観に対して、現在を到達点とする進歩史観としてのドイツ観念論を対置する。前者においては、ありうるべき未来にそぐわない現在や過去が捨象されてしまうが、後者においては過去だけが総括され、それによって現在を引き受けながら未来へと進むことが可能になるのだと...
到達点を今より先に持ってくる進歩史観に対して、現在を到達点とする進歩史観としてのドイツ観念論を対置する。前者においては、ありうるべき未来にそぐわない現在や過去が捨象されてしまうが、後者においては過去だけが総括され、それによって現在を引き受けながら未来へと進むことが可能になるのだという。 カントは関係を考察の対象とし、その結果として統覚と物自体という形で主体と客体についての問いが残されてしまった。 フィヒテは自由と反省。 シェリングは自然。 ヘーゲルは他者と言葉。ちょっと後で言葉を足しておこう。
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「終末論的陶酔」―フランス革命という出来事に居合わせた自分たちこそが人間の歴史を総括しうる視点を確保しているという意識―を、カントに始まるドイツの哲学者たちが共有していたという視座のもとに、個々の思想家の歴史意識を掘り下げ、その視点から各人の思想を再構成しようとする解説書。タイト...
「終末論的陶酔」―フランス革命という出来事に居合わせた自分たちこそが人間の歴史を総括しうる視点を確保しているという意識―を、カントに始まるドイツの哲学者たちが共有していたという視座のもとに、個々の思想家の歴史意識を掘り下げ、その視点から各人の思想を再構成しようとする解説書。タイトルから思い浮かぶような、いわゆる教科書的な解説書ではなく、非常に独創的な解釈がちりばめられており、ドイツ観念論という思想運動がいかなる意味を持つものなのかを明らかにしてくれている。
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