1,800円以上の注文で送料無料

透明人間の納屋 の商品レビュー

3.4

28件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    10

  3. 3つ

    12

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/08/19

世界を判断するには、知識という補助線が必要だ。 けれど子どもには、それがない。 ないからこそ、無知で無垢で残酷だ。 その無垢な残酷さで、悪意もなく何かを傷つけていたと気付くのは大人になってから。 虫の足をむしるのも、誰かの心を壊すのも、本質的には同じ行為だ。 取り返しのつかない...

世界を判断するには、知識という補助線が必要だ。 けれど子どもには、それがない。 ないからこそ、無知で無垢で残酷だ。 その無垢な残酷さで、悪意もなく何かを傷つけていたと気付くのは大人になってから。 虫の足をむしるのも、誰かの心を壊すのも、本質的には同じ行為だ。 取り返しのつかない失敗を、社会や次の世代に繋ぐことで償っていく。 これはそんな物語だと思う。

Posted byブクログ

2024/06/12

ミステリーランドの一冊と言うことで、児童書との事です。確かに理解しやすかった様に思います。 でも、しっかりとミステリィで楽しめました。

Posted byブクログ

2024/04/02

「透明人間の存在」を作り上げた工作員の技は小さな窓からでも自由に出入りでき、そこにあった「蜘蛛の巣」は証拠を隠滅するに十分だった。蜘蛛の巣は「1時間もあれば1年も前からそこにあるような厚いものになる」という事実を警察は見逃していた。蜘蛛の巣の習性を知る、知らないでこの事件は大きく...

「透明人間の存在」を作り上げた工作員の技は小さな窓からでも自由に出入りでき、そこにあった「蜘蛛の巣」は証拠を隠滅するに十分だった。蜘蛛の巣は「1時間もあれば1年も前からそこにあるような厚いものになる」という事実を警察は見逃していた。蜘蛛の巣の習性を知る、知らないでこの事件は大きく動いたのだ。

Posted byブクログ

2022/01/09

#読了 密室状況のホテルの一室から女性が消えた事件が発生する、島田さんらしいトリッキーな方法で脱出していた

Posted byブクログ

2021/12/15

最後のタイトル回収が秀逸。透明人間とは…。 過去への憧憬とともに語られる、子供の目線だからこそ分からない大人の事情。 子供だった自分と世界がいかに残酷か、大人になってから気付くやりきれなさ。 頼り甲斐のある大人の有難さ…。 子供向けと思い少々見くびっていた。 漢字にはルビがふ...

最後のタイトル回収が秀逸。透明人間とは…。 過去への憧憬とともに語られる、子供の目線だからこそ分からない大人の事情。 子供だった自分と世界がいかに残酷か、大人になってから気付くやりきれなさ。 頼り甲斐のある大人の有難さ…。 子供向けと思い少々見くびっていた。 漢字にはルビがふってあり、子供向けに作られてはいるが、際どい描写があるにはあるので注意が必要? 表紙・挿絵のおどろおどろしさも良い。綺麗な装丁と相まって手放し難い一冊。

Posted byブクログ

2021/08/24

読み終わってこその満足でした。 すっきりする話は良いですね。 ファンタジーとミステリーの融合、 素敵な世界観でした。

Posted byブクログ

2021/05/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これ本当に児童書なの?って思いながら読みました。昭和52年、母と2人暮らしで友達がいない9歳の「ぼく」にとって、隣に住む親切で物知りな真鍋さんはいつも一緒に過ごし沢山の話をする大切な存在。でも真鍋さんには重い秘密が・・・。 この時代、北朝鮮をユートピアと捉えていた人は、こんな風に語っていたんですね。でも真鍋さんはその国家への信頼を裏切られた。 昭和の雰囲気を懐かしさを混じながらも、ちょっと違う角度から味わえました。

Posted byブクログ

2020/10/14

孤独な少年ヨウイチが唯一心を許し、尊敬する人物である、隣人の真鍋さん。彼は、透明人間が存在すること、そして、納屋で透明人間になる薬を作っていることをヨウイチに告白する。 そんなある日、密室状態のホテルから一人の女性が蒸発するかのようにいなくなり、海岸で死体となって発見される。 ...

孤独な少年ヨウイチが唯一心を許し、尊敬する人物である、隣人の真鍋さん。彼は、透明人間が存在すること、そして、納屋で透明人間になる薬を作っていることをヨウイチに告白する。 そんなある日、密室状態のホテルから一人の女性が蒸発するかのようにいなくなり、海岸で死体となって発見される。 真相が明らかにならないまま、26年の月日が経ち、一通の手紙を受け取ったヨウイチは驚愕の事実を知る・・・ 子どもも読者として想定している為か、かなり展開が早く、SF的な要素も含んだ軽いお話かな?と思いきや、終盤の手紙をきっかけに、急に現実的で大きな話へと展開します。 自分を取り巻く環境でどうにもならないことがあったり、自分の未熟さを悟ったり、自分の選択を後悔したり・・・少年の視線で語られるストーリーを通じて、ちょっと切なくなる作品でした。。

Posted byブクログ

2018/01/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かった! 母子家庭で怒ってばかりの夜の仕事をする母親を持つ「僕」と隣の印刷会社の「真鍋さん」に、宇宙の話などいろいろなことを教えてもらい、真鍋さんは僕のすべてだった。 真鍋さん所有の謎の機械は、透明人間を作る薬製造機だと知った僕は・・・ 最初、SFの話かと思ったが、最後は全然違った。 僕の一言で一人で「外国」へと旅立った真鍋さん。 26年後に真鍋さんから届いた手紙には、驚くべき真実が記されていた・・・ それを読んだ母も涙する・・・・ これだけ、前半と後半で小説のイメージが変わるのは初めて。こんなどんでん返しもあるのかと、新鮮でした。

Posted byブクログ

2017/12/20

読み終わってから気づいた。 これミステリーランドだったんだ。 こういうことは知っといたほうがいいよね。

Posted byブクログ