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ブラックアウト の商品レビュー

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56件のお客様レビュー

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2020/12/06

750ページ二段の、まるで辞書のような 新⭐︎ハヤカワ・SF・シリーズ『ブラックアウト』! 永らく積読状態でしたが『オールクリア 1、2』が揃ったところで、意を決してシリーズ年内読破を決意! 2060年のオックスフォード大史学生3人がタイムトラベル先の1940年第二次大戦時のイ...

750ページ二段の、まるで辞書のような 新⭐︎ハヤカワ・SF・シリーズ『ブラックアウト』! 永らく積読状態でしたが『オールクリア 1、2』が揃ったところで、意を決してシリーズ年内読破を決意! 2060年のオックスフォード大史学生3人がタイムトラベル先の1940年第二次大戦時のイギリスで巻き込まれる騒動は、戦っている者ではなく一般市民の生活を描いており、どこかコミカルで、まるで恋愛ドラマにある「すれ違い」。それだけに、ときおり現れるシリアスな場面がより戦争の恐怖を煽り立てる。 のめり込んで読みすすめると、本を持つ左手が重みに耐えているうちに、750ページが終わる。 でも物語はまだ終わらない。 『オールクリア 1』へ突入します!

Posted byブクログ

2020/03/29

ひさしぶりにこういう感じのSF小説を読了。小難しいテクノロジーが出てきて?!となる訳でもなく、設定が少しSF(本作はタイムトラベルもの)な、とはいえ歴史小説的な要素も感じる作品。ひたすらワクワクしながらページをめくって、登場人物がいろんなトラブルに巻き込まれるのを見守って…。正直...

ひさしぶりにこういう感じのSF小説を読了。小難しいテクノロジーが出てきて?!となる訳でもなく、設定が少しSF(本作はタイムトラベルもの)な、とはいえ歴史小説的な要素も感じる作品。ひたすらワクワクしながらページをめくって、登場人物がいろんなトラブルに巻き込まれるのを見守って…。正直、情景描写が長々と続くようなところは、「もうこれはいいから早くみんながどうなるのか教えて!」などと思ってしまいましたが、それでも手を止めさせない筆力はすばらしい。 が、まったく前提知識なく読んだのですが、本作には後半があり(「オールクリア」)、謎が謎を呼んだ状態で本作としては終了となる流れ。ああー、後半を早く読まないと!

Posted byブクログ

2018/06/08

第二次大戦中のイギリスにタイムトラベルしたという設定の物語ということで読んでみたが、上下二段組750頁超の冗長さにはいささかうんざり。 しかも、この巻ではタイムトラベルに伴うトラブルについて何ら解決もされず、次巻の続編(それもこの巻以上の長編らしい!)を読まないと物語は終わらない...

第二次大戦中のイギリスにタイムトラベルしたという設定の物語ということで読んでみたが、上下二段組750頁超の冗長さにはいささかうんざり。 しかも、この巻ではタイムトラベルに伴うトラブルについて何ら解決もされず、次巻の続編(それもこの巻以上の長編らしい!)を読まないと物語は終わらないとのこと。 そこまでの興味は、この間を読み終わるまででとうに潰えたので、続編には手を出さないことにした。この巻を読んだ感じだと、続編もやたらと長いだけで結局「なーんだ」という解決で終わりそうなので。

Posted byブクログ

2017/09/11

タイムトラベルものだけど、同時に三人の人がバラバラの時間軸で行動してるので、こんがらがる。 どうやってタイムパラドックスを回避してるのかよく分からん。 とりあえず、オールクリアも読んでみるか。まだまだ先は長い。

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2016/04/21

西暦2060年の学生3人が第二次世界大戦中の英国にタイムトラベルして、そこで騒動に出くわす物語。何も起こらなければ、大戦中の出来事を実地調査して現代(2060年)に戻るだけの話である。もちろんそれではお話にならないので、タイムトラベル前から突然のスケジュール変更(変更理由は明かさ...

西暦2060年の学生3人が第二次世界大戦中の英国にタイムトラベルして、そこで騒動に出くわす物語。何も起こらなければ、大戦中の出来事を実地調査して現代(2060年)に戻るだけの話である。もちろんそれではお話にならないので、タイムトラベル前から突然のスケジュール変更(変更理由は明かされていない)などもあり、何かハプニングが起こることを予感させる。当然だが、過去に送られた3人はそれぞれ想定外の出来事が起こり、現代に戻れない状況に陥る。3人がそれぞれ微妙なすれ違いがあったり、読者をやきもきさせる。「あー、出かけるんじゃなくて、そこで待ってろよ」と何度思ったことか。そんな煮え切らない状況のまま本書は終わる。続きは続編の「オールクリア」でってことだ。3人が過去に置いてけぼりにされている状況からどのように帰還できるのか、次巻を読むのが楽しみである。

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2016/02/04

 第二次世界大戦中の日本の様子については、書物やドラマなどでそこそこに知っていると思うのだが、はて、イギリスがどうだったかなど、とんと知らぬ、本書を読むまでは。  すなわち、ロンドンはナチスによる空襲にあって、灯火管制が敷かれていた。灯火管制、英語ではブラックアウト。  206...

 第二次世界大戦中の日本の様子については、書物やドラマなどでそこそこに知っていると思うのだが、はて、イギリスがどうだったかなど、とんと知らぬ、本書を読むまでは。  すなわち、ロンドンはナチスによる空襲にあって、灯火管制が敷かれていた。灯火管制、英語ではブラックアウト。  2060年のオックスフォード大学史学部では、タイムマシンを使って、学生が過去の時代に旅行してフィールドワークをしているという設定のシリーズだが、私は初めて読む。時間旅行は過去へのみ可能で、ネットといわれる装置で「降下点」を開いて学生を過去に送り出す。「降下点」が開くのを現地人、いや現時人に見られる可能性があったり、そこに「降下」するとタイム・パラドックスを起こす可能性があるときにはネットは開かないという設定で、時間旅行の面倒くさいパラドックスは回避されている設定である。  主人公は三人の学生。それぞれ、ロンドン大空襲、児童疎開、ダンケルク撤収の観察に赴く。一人はロンドン空襲下のデパートに勤め、一人は空襲に遭っているロンドンから疎開した子どもたち受け入れる近郊の篤志家宅に勤める。ダンケルク撤収というのは、フランスへのドイツ軍侵攻時に、イギリス派遣軍を民間船舶も協力して撤退させたという出来事だが、三人目は新聞記者に扮してこれを遠巻きに観察しようとする。  三人とも、命の危険がない安全なところに「降下」したはずが、現地の状況に巻き込まれているうちに「降下点」が開かなくなっている。帰れないのである。「これは時間旅行なのだ」から、救出チームが任意の時間に降りたって、戻ってこない学生たちを拾いに来るはずなのに、なぜか助けは来ない。観察者として来たはずが、帰れないとなると現時人と同じ立場にあることに気づく。そして、次第に見えてくる困難な時代に生きる人々の姿の詳細、困難な状況に陥った平凡な人々の英雄的な行為、それがこの大部の小説を厚くしている要因であり、作者が描きたいことなのである。  終盤に向かって別々の時期、場所に「降下」した3人が集合してくる。それで『ブラックアウト』は終わり。『オールクリア』すなわち「空襲警報解除」に続く。

Posted byブクログ

2015/09/10

三人に関わる四つの場所と時間。あちこちに飛ぶので、こんぐらかりそう。段々と集まってきてからはスッキリした。時間軸と場所をメモしないと道に迷ってしまいます。

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2015/08/14

ヒストリアン達がそれぞれ微妙なズレを感じているところがハラハラ。ダンワージー先生による急の予定変更も理由が明らかにされていないので、不穏だ。私はヒストリアンには向いていないな。口が軽いから。コニー・ウィリスのページターナーの才能は凄い。この長さでちっとも飽きさせないんだもの。そう...

ヒストリアン達がそれぞれ微妙なズレを感じているところがハラハラ。ダンワージー先生による急の予定変更も理由が明らかにされていないので、不穏だ。私はヒストリアンには向いていないな。口が軽いから。コニー・ウィリスのページターナーの才能は凄い。この長さでちっとも飽きさせないんだもの。そういう意味では現代の、SF界のディケンズだね。

Posted byブクログ

2015/03/27

『ドゥームズデイ・ブック』『犬は勘定に入れません あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎』に続く、オックスフォード大学史学部タイムトラベル・シリーズ第三弾。 今回は三人の史学生がほぼ同時に第二次大戦中のロンドンへ降下する。 タイムトラベルといっても過去へ行くことしかできず、時間...

『ドゥームズデイ・ブック』『犬は勘定に入れません あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎』に続く、オックスフォード大学史学部タイムトラベル・シリーズ第三弾。 今回は三人の史学生がほぼ同時に第二次大戦中のロンドンへ降下する。 タイムトラベルといっても過去へ行くことしかできず、時間旅行者が歴史に影響を与えることはできない。時間旅行も、大学が研究目的で時間遡行装置を管理しているので、誰でもが簡単にいくことはできない。 当時の人たち(時代人)の中で生活をしながら、歴史的事実を見学するだけなのだ。 ポリーは、ロンドンのデパートで働きながら、ロンドン大空襲下の日常生活を体験する。 マイクルは、アメリカ人の新聞記者となって、ダンケルク撤退を取材するはずだった。 メロピーは、ロンドンから学童疎開した子どもたちの生活を観察するために、地方の領主館でメイドとして働いていた。 3人とも、絶対に安全な場所から戦時の様子を調査観察するはずだった。 ところが、日時も場所も予定とは違った場所に降ろされ、どんどん知っている歴史とは違う方に進んでいってしまう。 本当なら定期的に降下点に赴いて、オックスフォードに中間報告をしなければならないのに、次々と思わぬ事態が起こり、けがをしたり病気になったりして降下点に行くことすらままならない日々。 連絡が取れない日が続くと、回収チームが現れて、強制的に2060年に戻されてしまうはずなのに、回収チームが来ることもない。 時間旅行の予定期日が過ぎても迎えに来ない回収チーム。 刻々と悪化している1940年9月のロンドンの戦況。 自分たちが何かタブーを破ってしまったために歴史が変わり、迎えが来ないのか? それとも2060年の方に何か重大な事件でも起こってしまったのか? 状況がつかめないまま、1940年に取り残されてしまったのではないかという不安を抱える3人。 第2次大戦中の日本のこともよく知らないのに、イギリスのこと、全然知りませんでした。 学童疎開のことは知っていたけど、ダンケルク撤退って何?とか思って読んでいました。 当時のイギリス(ロンドン)の様子もよくわからないうえ、3人の視点で場面がころころ変わるので、最初は取っ付きにくかったです。 でも、やっぱり面白い。 時代人にあやしまれないように、降下する先の時代の勉強を物凄くしてから出かけていくのに、やっぱりいろんな勘違いや、理解できないことが日常的にあるのです。 例えば車の運転。 郵便を出すということ。封筒に封をしたり、切手を貼ったり。 デパートの回転ドアをくぐること。 どの史料にも当時の人々はガスマスクを持って歩いていたと書いてあったのに、誰一人持ち歩いていない!こと。 それぞれの理由で降下点が使用不能になってしまった3人は、誰かの降下点を一緒に使わせてもらおうと、少ない手がかりを元に互いを探し始める。 そもそも時間旅行は、事前に綿密な計画を立て、しっかりリサーチして絶対に安全だと確信が持てない限り行われないはずなのに、今回は変更に次ぐ変更で事前学習も中途半端なまま。変更の理由は誰も知らされていない。 一体オックスフォードで何が起こっているのか。 そして、時間旅行の責任者であるダンワージー教授がほとんど出てこない。 忙しすぎて、何処にいるのやら。みんなが探しているのに、誰も見つけることができない。 ダンワージー教授に何が起こっているのか。 ちらちらと出てくる、1945年ころのロンドンにいる学生たちはどうかかわってくるのか。 ポリーに恋している高校生、コリンは何をしようとしているのか。 謎が全く解けないうちに700ページ超えのこの巻は終わりです。 ブラックアウト=灯火管制 続編はオール・クリア=空襲警報解除 2作合わせてヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞を受賞したのも納得の、読み応えのあるSF作品。 息をするのも忘れるほどに、深く世界にはまり込んで読みました。

Posted byブクログ

2014/09/01

航時シリーズ。同シリーズの「ドゥームズデイ・ブック」「犬は勘定に入れません」を読んで無くても読める…が、読んでおくことをお勧めする。ネットの原理や過去の事件に言及している部分など、今作から入ると「?」な部分が多すぎると思う。

Posted byブクログ