うたう百物語 の商品レビュー
腕を植えて生き直せれば永遠の植物としてあなたを愛す (東直子) …の一首から始まる、全99+1首の短歌と、そこからうまれた怪談風味の掌編がおさめられた贅沢な一冊です。一気にたくさん読んだり、ちまちま読んでたら、いつの間にか「こっち側」に戻ってきてしまいました。ふわふわとした言...
腕を植えて生き直せれば永遠の植物としてあなたを愛す (東直子) …の一首から始まる、全99+1首の短歌と、そこからうまれた怪談風味の掌編がおさめられた贅沢な一冊です。一気にたくさん読んだり、ちまちま読んでたら、いつの間にか「こっち側」に戻ってきてしまいました。ふわふわとした言語感覚と刃物みたいな切れ味がいっしょにあって、ぞくぞくしてとてもよかったです。どことなく暗い情緒を感じさせる短歌のチョイスもさることながら、添えられた佐藤さんの掌編もとても素晴らしい…! 「怖いけど首を突っ込んでみた」感じの、えも言われぬ掌編あってこその本作でした。眠りたくない夜は、本書にお世話になるといいでしょう。 せっかくなので私も一首考えてみました。怪談っぽいやつ。 「目の前にいたんだもん」と頽れてぎゅっと手のひらにぎるあの子は
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短歌+短編小説という形式で構成されている本。 小説の方にははっきりした起承転結が無かったりしますが、 短歌の雰囲気をとても深めてくれています。
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幻想・怪奇風味の短歌をベースに織られた掌編集。倉阪鬼一郎「怖い俳句」に触発されて、いくつか手に取った本の一つであるが、俳句に比べて短歌のほうが長い分だけイメージが固定されやすく、説明過多になってしまう印象を受けた。それぞれの掌編は美しいが、流れてしまうような部分もあり、それぞれの...
幻想・怪奇風味の短歌をベースに織られた掌編集。倉阪鬼一郎「怖い俳句」に触発されて、いくつか手に取った本の一つであるが、俳句に比べて短歌のほうが長い分だけイメージが固定されやすく、説明過多になってしまう印象を受けた。それぞれの掌編は美しいが、流れてしまうような部分もあり、それぞれの印象はやや薄い。読み通すよりも、むしろ朗読用のテキストとして、それぞれ演じられるべきかもしれない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
短歌から目眩のするような想像。凄い!というものもあるがミスマッチなものもある。総じて怖くてどこか哀しい世界。 気に入ったのは、東直子と腕、塚本邦夫とピアノ、夢野久作と埋めた人形、寺山修司と樫の木、斎藤茂吉と悪い蜘蛛、林あまりと産みなおす娘
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短歌から連想される情景でつづった、百物語。 掌編読んでから、短歌読むって形になってます。 それだと、いまいちイメージしづらい。 逆にしてみたら、それなりにぞくぞくしました。 変な世界に惹きこまれる感じはあったけれど、没頭まではいかず。 それって、自分の想像力の仕業?
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短歌からイメージを膨らませて描かれた、ショートショート怪談。ひとつひとつはとても短くてさっくりと読めますが。これは一話ずつじっくりと読むのがお勧め。物語を先に読んでから短歌を見ても、短歌を見てから物語を読んでも楽しめます。
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怖いというか、美しい掌編集。 その元となった短歌もたくさん味わえてとても楽しい。 短歌ハマりそうやなー。
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短文と短歌の組み合わせ 想像力がふくらみます 文章を映像として想像しながら 短歌を読むと しっくりきて 感動を覚えるほど! ホラー大嫌いな私 百物語だけど、怖さ、というのは感じず 切なさややりきれなさなんかの 心情を楽しみました
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