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アンネ、わたしたちは老人になるまで生き延びられた。 の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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2018/05/17

圧倒的なパワーの下では、人は判断力を間違い、言われた通りに従ってしまう。 今、戦時下から生き残っているユダヤ人のうちのほとんどが、圧倒的なパワーに屈せず自分自身の判断で行動した人たちばかり。 著書が意図していたテーマとは違うと思うが、私自身としてはこういったことに凄く考えさせられ...

圧倒的なパワーの下では、人は判断力を間違い、言われた通りに従ってしまう。 今、戦時下から生き残っているユダヤ人のうちのほとんどが、圧倒的なパワーに屈せず自分自身の判断で行動した人たちばかり。 著書が意図していたテーマとは違うと思うが、私自身としてはこういったことに凄く考えさせられた。

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2018/05/10

アンネフランクが生きていたら…と思う。そんな思いが彼女の同級生や友達が生き延びていることで、その人々の心の中に生き続けていることでほんの少しだけれど安堵する。  戦争という非現実的な中で起きた理不尽なホロコーストで失われた多くの人たち。そんな中で、迫害されたユダヤ人たちを救おうと...

アンネフランクが生きていたら…と思う。そんな思いが彼女の同級生や友達が生き延びていることで、その人々の心の中に生き続けていることでほんの少しだけれど安堵する。  戦争という非現実的な中で起きた理不尽なホロコーストで失われた多くの人たち。そんな中で、迫害されたユダヤ人たちを救おうとした人たちもいた。筆者自身も救われたことを後で知ることになる。

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2014/09/12

生き残った教師や生徒の多くは経済的に余裕があったために、潜伏生活を送ることができた。また個人的な繋がりがあって、移送を延長してもらえた。 ドイツ人はキャンプと呼んでいた。そこに行けば飢えることなく何か食べられると思っていく人もいた。この恐ろしい誤解で、多くのユダヤ人が犠牲になった...

生き残った教師や生徒の多くは経済的に余裕があったために、潜伏生活を送ることができた。また個人的な繋がりがあって、移送を延長してもらえた。 ドイツ人はキャンプと呼んでいた。そこに行けば飢えることなく何か食べられると思っていく人もいた。この恐ろしい誤解で、多くのユダヤ人が犠牲になった。 お金に困ったオランダ人らがユダヤ人狩りに協力した。今のお金で30ユーロ、1人だった。

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2013/12/28

アンネフランクが隠れ家に行く前通っていたユダヤ人中学校の友達だった著者が、生き残ったクラスメートを訪ねてどんなふうに生き延びたかインタビューした本だ。 約半数は殺されてしまったらしいが残りの人は奇跡的に助かった。 これを読んで感動するのは、アンネが決して特別な女の子ではなかったこ...

アンネフランクが隠れ家に行く前通っていたユダヤ人中学校の友達だった著者が、生き残ったクラスメートを訪ねてどんなふうに生き延びたかインタビューした本だ。 約半数は殺されてしまったらしいが残りの人は奇跡的に助かった。 これを読んで感動するのは、アンネが決して特別な女の子ではなかったことだ。どこにでもいる中学生だった。もっと成績の良い女の子もいたが殺されてしまった。インタビュアーの中には収容所でアンネに実際会った人もいる。彼女は助かったが戦争が終わったとき結核にかかっていたので3年間サナトリウムで療養したそうだ。 読んでいてアンネのお父さんがどれほど辛い思い出日記を出版しただろうと言うことだ。 お父さんは助かったユダヤ人たちを訪問していろいろ話を聞いたそうだ。そのうちのある姉妹はアンネと姉がチフスで死んだとき、目撃したそうだ。お父さんにその話をするのはどれほど辛かったろう。 アンネの生き残ったクラスメート達、恐怖に怯えながらも幸運にも行き残った。

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2013/02/21

実は、アンネの日記は、正直言うと好きではなかった。 あの異常事態を記録した人類の教訓的な遺産とは思うが、 自分にとっては非常に自意識の強い早熟な女の子の日記であり、 歴史を知るために仕方なく読む感じの本だった。 この本では、生き延びたアンネのクラスメートが等身大で当時を語る。 ...

実は、アンネの日記は、正直言うと好きではなかった。 あの異常事態を記録した人類の教訓的な遺産とは思うが、 自分にとっては非常に自意識の強い早熟な女の子の日記であり、 歴史を知るために仕方なく読む感じの本だった。 この本では、生き延びたアンネのクラスメートが等身大で当時を語る。 当然、アンネのことも語る。 自意識過剰ぽいアンネの姿が浮き彫りになってちょっと溜飲が下がったw そして、この、「アンネのクラスメート」としか記憶されない人達の記憶。 これこそが私はむしろ重要なものだと思う。 隠れ家が見つかったあとどうなったのか。 収容所ではどういう暮らしだったのか。 それを丁寧に掘り起こして優しい目線で記録してあります。 この同級生インタビューをまとめて1本の映画にしたらしく、 いつかチャンスがあったら観てみたいです。 オランダの特殊性(ドイツの犠牲になった他の国との差) を今回知ることができて勉強になりました。 そしてユダヤ教徒のすばらしく清くまっすぐでまじめなところも。 そのおかげで、皆が犠牲になってしまったことも。 改めて、ホロコーストで亡くなられたすべての方のために祈ります。

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2013/01/12

『アンネの日記』のアンネ・フランクが通っていたユダヤ人学校のクラスは30人だったが、17人は強制収容所で命を落とした。生き残った友達の1人が79歳になった時クラスメイト達の証言を集めてのドキュメンタリー映画製作を思いつく。この本はその際の取材を元に書かれている。 “アンネの思い出...

『アンネの日記』のアンネ・フランクが通っていたユダヤ人学校のクラスは30人だったが、17人は強制収容所で命を落とした。生き残った友達の1人が79歳になった時クラスメイト達の証言を集めてのドキュメンタリー映画製作を思いつく。この本はその際の取材を元に書かれている。 “アンネの思い出”をきっかけに語られるのは、彼らがどのように生き延びたか、だ。命こそ取りとめたもののそれぞれの苦難を乗り越えていた。親と別れての潜伏生活、密告を恐れての逃亡生活、戦後も強制収容所で弱った体を治すためサナトリウムで長い時間を過ごした人。皆が心に傷を負い、癒すのに時間がかかった。完全に癒されることは不可能だろうが、65年という時間を経てようやく語ることができたのだ。孫たちの世代に同じ過ちを繰り返さないようにとの思いから。

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2012/10/09

アンネの日記を書いた、アンネ・フランクの同級生が80歳を過ぎて、当時のことを題材にドキュメンタリー映画を作った、その記録。アンネの同級生30人のうち17人がナチスの収容所で命を落とした。ナチスのユダヤ人迫害が、実際に起こってそこではアンネ以外にもすさまじい経験をした子供たちがいた...

アンネの日記を書いた、アンネ・フランクの同級生が80歳を過ぎて、当時のことを題材にドキュメンタリー映画を作った、その記録。アンネの同級生30人のうち17人がナチスの収容所で命を落とした。ナチスのユダヤ人迫害が、実際に起こってそこではアンネ以外にもすさまじい経験をした子供たちがいたことを、淡々と描いている。 関係ないことだけど、某国との従軍慰安婦問題について、問題があったということだけは喧伝されるが、そこでなにがあったのかその声や手記は目にしたことがない。本当にその事実はあったんだろうか?と改めて疑問に思った。

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2012/08/14

アンネ・フランクは私が小さいときに読んだ数少ない伝記のひとつだ。同じ時代を生き残った人の証言集。それも、これだけの時間を経たからこそ作ることのできたものだと、改めて思う。誰がよりつらかったか、苦労したか、という苦労比べになってしまうと、見えなくなってしまうものが、この本では丁寧に...

アンネ・フランクは私が小さいときに読んだ数少ない伝記のひとつだ。同じ時代を生き残った人の証言集。それも、これだけの時間を経たからこそ作ることのできたものだと、改めて思う。誰がよりつらかったか、苦労したか、という苦労比べになってしまうと、見えなくなってしまうものが、この本では丁寧に一人ひとりの人生に寄り添うことで、見えている。  人の人生や命が運の良しあしで振り回されてはいけない、それがまさに戦争のこわさだ、というのがとても印象に残った。

Posted byブクログ