イカロスの夢 の商品レビュー
2015.5.31 イカロスが翔び落ちるまでの話。 イカロスって、すごく今風の若者だ… 世間を諦めて親にも反抗してるけど家を出る気力もなくやる気もない。 ニートか!? 親のいう事を聞かないから、落ちました。
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◆絵:イポリット原題:LE REVE D’ICARE(2005)訳:こだましおり(2012) ◆雰囲気のある大人絵本。連綿と物語が続くギリシャ神話の一コマなので、その世界・設定に割り込むまでの数頁がちょっとツライが、イカロスの父ダイダロスの登場からグッと引き込まれました。ミノタウロスとダイダロス、テセウスとアリアドネ、ダイダロスとイカロスの話はこうして迷宮を通して宿命的に絡み合っていくのね。 ◆ダイダロスの、迷宮の中心に天窓を開ける情愛やイカロスへの親心にほろり。イカロス、しょうのないコ。でも思春期ってそんなもの。
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悲しげなメロディとともに歌われるイカロスの物語。 なぜイカロスが蝋で作った翼で空を飛んだかは知りませんでした。 イカロスはダイタロスの息子。 ダイタロスは天才的な建築家で、クレタ王・ミノスの命により、ミノタウルス(半牛半人の怪物)をとじこめる迷宮を作った。 迷宮の中のミノタウルスを退治したテーセウス。迷宮の地図はなかったが、テーセウスを慕うアリアドネ(ミノスの娘)に、秘策(糸を使って迷宮で迷子にならにように知恵)をさずけていたダイタロス。 ミノスの怒りをかったダイタロスは息子・イカロスとともに、自分の作った迷宮に閉じ込められてしまう。 ダイタロスはテーセウスが残したままにしていた糸をたどって、迷宮の中心へゆく。そこには、ただ一つの天窓がある。 ミノタロスの死骸に集まる鳥たちの羽をむしり、たいまつ用の蝋と、着ていたキトンの繊維をほどいて糸にしたものを使って、ダイタロスは翼を作った。 翼をつけて、天窓から迷宮をぬけだしたダイタロスとイカロス。 太陽に近づくと翼は溶ける、と再三注意したにもかかわらず、イカロスは高く高く飛びつづけた。気がついた時には蝋は溶け出し、翼はもげて、最後の長い叫び声とともに、イカロスは海に落ちたのだった。 若いイカロスの心情やら、ミノス王の傲慢でワンマン王政っぷりとか、ダイタロスの変人天才気質とか・・・ 子どもには理解しがたい物語では。 癖のある文章なので、気合いを入れて読むべし。
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ろうで固めた鳥の羽根を背にしながら、太陽に向かって飛んだために、海へ墜落してしまうイカロスの伝説。 その場面しか知らなかったので、その前に何があったのか知りたくて手にとりました。 「第1章 ミノタウロス」から始まり、イカロスと父のダイダロスが迷宮に閉じ込められるまでのいきさつが細...
ろうで固めた鳥の羽根を背にしながら、太陽に向かって飛んだために、海へ墜落してしまうイカロスの伝説。 その場面しか知らなかったので、その前に何があったのか知りたくて手にとりました。 「第1章 ミノタウロス」から始まり、イカロスと父のダイダロスが迷宮に閉じ込められるまでのいきさつが細々と描かれています。 絵が効果的に配置されていて、それぞれの人物の内に秘める感情やその先に起こる悲劇などを、見る人に予感させるようにできています。
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