ビジュアル大正クロニクル の商品レビュー
「“初恋の味のカルピス”がカルピスたる4つの本質とは」 夏の味のひとつ、カルピス。ほんのり甘酸っぱいあの飲み物は、今から93年前の大正8年(1919)に生まれました。子どもの頃に慣れ親しんだあの味には、4つの本質があるといいます。さて、その本質とは。 * * * 大正時代...
「“初恋の味のカルピス”がカルピスたる4つの本質とは」 夏の味のひとつ、カルピス。ほんのり甘酸っぱいあの飲み物は、今から93年前の大正8年(1919)に生まれました。子どもの頃に慣れ親しんだあの味には、4つの本質があるといいます。さて、その本質とは。 * * * 大正時代を代表するヒット商品となった「カルピス」。カルピスは創業者の三島海雲(みしま・かいうん)が青年時代に中国大陸へわたり、内モンゴルで出合った酸乳(さんにゅう)が原点だという。 遊牧民たちは包(パオ)というテントの入口においた大瓶に乳を貯蔵し、毎日飲んでいた。その大瓶に蓄えられた乳に生息する乳酸菌が自然に繁殖して、天然の乳酸飲料となっていた。海雲が遊牧民たちに勧められ乳を飲んでみると、ちょっと酸っぱかったが、長旅で弱った胃腸の調子が整い、体も頭もすっきりした。これが後に日本初の乳酸菌飲料「カルピス」発明のヒントとなった。 海雲はカルピスの本質を「おいしいこと」「滋養になること」「安心感のあること」「経済的であること」の4つだと言っている。 大正8年の発売から3年が経とうという大正11年(1922)4月、「初恋の味」というキャッチフレーズが初めて新聞広告に使用された。その、さわやかで甘酸っぱい味とコピーは、大戦景気に沸く世の中の明るい雰囲気とあいまって、たちまち全国に普及していった。 当時はまだ「初恋」という言葉がはばかられるような時代だったが、世論を二分しながらも、またたく間に広がっていった。 ~『ビジュアル 大正クロニクル』より * * * ちなみに、件の新聞広告にはこのような文章が続きます。「カルピスの一杯に初恋の味がある / 疲労の後の一杯 / 浴後の一杯 / 散策の後の一杯 / 病床の一杯 / 酔(よひ)ざめの一杯」。初恋の味は、実に奥深い。
Posted by
写真豊富で大正時代を網羅した資料。 大正から100年ということで大正ものがたくさん出てきたのが嬉しい。 なかなかよい資料がないのが大正の残念さ。 でも、明治や昭和とは違うよさがある。
Posted by
- 1