五郎丸の生涯 の商品レビュー
五郎丸という白い秋田犬の飼い主たちの物語。意外に犬は何もしない。 いや~久しぶりにダメ小説に当たりました。 「木に竹を継ぐ」という言葉が有りますが、木に竹を接いでその先にまた木を継いで・・・・。 犬を手放すことを息子に言えずにズルズル引き延ばすダメ親父が、引越しの前日に行き詰まり...
五郎丸という白い秋田犬の飼い主たちの物語。意外に犬は何もしない。 いや~久しぶりにダメ小説に当たりました。 「木に竹を継ぐ」という言葉が有りますが、木に竹を接いでその先にまた木を継いで・・・・。 犬を手放すことを息子に言えずにズルズル引き延ばすダメ親父が、引越しの前日に行き詰まりビールを手にして「アルコールに逃げるなんて卑怯だ」なんて改心したように言い出す。夫婦の会話もぐちゃぐちゃだし。とにかく人物像が揺れまくって定まらない。 最後に何とかなるかと、放りだしたくなるのを我慢して最後まで流し読みしたけど、結局印象は変わらず。 高評価の人が多いのですが、私としては全くダメでした。
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一匹の秋田犬をめぐって繰り広げられる飼い主たちのドラマを綴った連作集。犬のしぐさが目に浮かぶように描かれ、物言わぬ彼の気持ちが心に響いてくる。エピローグに記された老人の心情吐露がやや冗長に思えたが、生を紡ぐことへの思いをはせながら穏やかな読後感を味わえる。
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釣りが出てこない三浦明博です。 何かを感じてしまう秋田犬の五郎丸。 犬は大好きです、自分は。 何か重力というか導いてしまう秋田犬五郎丸。 初っ端から死んでしまいますが、濃いです。 基本犬で4つ星になってしまうかも?ハートウォーミングにもなっております。
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秋田犬五郎丸が静かに生きて、一生を終えるまでの物語。五郎丸に焦点があたっているわけではなく、五郎丸と関わりあって生きた人々の人生にどのように五郎丸がかかわってきたかが、いくつかの短編小説となってまとめられ、すべての短編を読むと五郎丸の一生が浮かび上がってくる。
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宮城県の山で育った秋田犬が主人公のオムニバス。動物と会話はできないけれど「対話」できる。純粋な気高さを失わず力強く行きぬいたゴローの物語はなんとも心を清々しくさせる。犬好きにはたまらない良書。震災に出逢い、そこから立ち上がる人々の復興のこころにも添っていてタイムリー。
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一匹の秋田犬と、彼に関わった人々との物語。最初はちょっと地味でなかなかしんどいんですけど、読み進むうちにヒートアップして最後はほっこり。ただ、本編の時系列を入れ替えるという構成の必要性には疑問を感じました。
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犬は飼い主を選べない。秋田犬の五郎丸は、様々な事情で去っていく飼い主を恨むことなく、運命を受け容れるかのように新しい飼い主と新たな関係を築き、何かをもたらしてゆく。そんな五郎丸を縦糸にして紡がれる、人間たちの物語。 各章は、必ずしも時の流れに沿って配置されてはいないが、そこには作...
犬は飼い主を選べない。秋田犬の五郎丸は、様々な事情で去っていく飼い主を恨むことなく、運命を受け容れるかのように新しい飼い主と新たな関係を築き、何かをもたらしてゆく。そんな五郎丸を縦糸にして紡がれる、人間たちの物語。 各章は、必ずしも時の流れに沿って配置されてはいないが、そこには作者の入念な配慮があるような気がする。読んでいて、前の方の章の話とつながることに気づく、そんな経験をする度に五郎丸への愛着や親しみが深まっていく。 一つ一つの章だけでも短編として成り立ちそうなくらい充実した内容だが、それが五郎丸を媒介にして、より大きな物語になっている。五郎丸は美しく、別れは切なく、そして、現代人が抱える様々な問題を鋭く突き付けられるような物語であった。 古典として読み次がれることはないかもしれないが、現代小節として多くの人に薦めたい一冊。
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まさか、ノン・フィクションとは思わなかった作品。 表紙(裏・表)や扉の写真に幻惑されて、ノン・フィクションと思う人も多いだろう。かくいう私がその一人だった。 「3.11の東日本大震災」に襲われた仙台を舞台にした話というのをどこかで聞きかじっていて、当然その頃の記録だろうと勘違いした次第。ところがどっこい、これは完全な書き下ろし小説作品。もちろん仙台出身の著者ということで、モチーフのいくつかには身近なモデルも存在するのかもしれない。 五郎丸とは、この本の物言わぬ主人公である秋田犬の名前である。生涯を終えたその日から遡って、五郎丸がかかわった幾人もの飼い主たちにまつわる7つの話を、それぞれ読み切りの短編にしてアトランダムにまとめてある。 さて、この小説、最初から主人公が亡くなっているという設定で、どうなる展開かと不安になるのだけれど、読み進めるうちにどうやら人々の思い出話が記録されているらしいと分かってくる。 一話一話、読み進めるうちに、この秋田犬・五郎丸の生涯が断片的に分かって来るという寸法だ。そして、伏線が張り巡らされたなかでの最終章で、すべてが明らかに、、、
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