食品偽装との闘い の商品レビュー
牛肉偽装、事故米、各種産地偽装の取締をしてきた著者の回想録。 過去の事件の裏側と経緯が分かり大変面白い。
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なかなか面白い一冊だった。 中国産ウナギの国産偽装など一時期食品偽装が数多く発生したが,ちょうどそのころに農水省の担当部署にいた一職員の奮闘記。 食品表示というあまり日の当らなかった問題を,もちろんちょうど時代の追い風もあったのであろうが,正面から取り組みまさに一つの公的な...
なかなか面白い一冊だった。 中国産ウナギの国産偽装など一時期食品偽装が数多く発生したが,ちょうどそのころに農水省の担当部署にいた一職員の奮闘記。 食品表示というあまり日の当らなかった問題を,もちろんちょうど時代の追い風もあったのであろうが,正面から取り組みまさに一つの公的な取り組み課題として開拓して取り組んできた様子が経験談を交えて大変興味深く活写されている。 迫真のドキュメンタリー番組を見せられる印象である。 (読後,文中で紹介されているNHKの特集も探し出してみてみたが,逆にテレビの方がやや優等生的に作られていて迫力負けしているように感じた。) 大変失礼な言い方を承知で言えば,出世や評判などをかなぐり捨てて職務を全うしようとするある種純粋で,またある種バカとでも形容すべきこの著者の生命力がすべてを支え突き動かしている。 こうした○○バカと呼ばれるような人たちが近時めっきり減っているような気がする。妙に小賢しいりこう者ばかりになり,結果として日本の活力が失われているようも感じる。 こういう組織の事なかれ主義に押しつぶされないパワーと揺らがない正義感というのは,最近の日本のサラリーマンが急速に失ってきている大切な活力(エネルギー)ではないだろうか。 最近,公務員に対するバッシングが横行する中,こうした頑張る公務員をしっかり応援してあげることも必要である。 頑張るのはあたりまえの一言で済まし,痴漢行為など破廉恥行動の公務員ばかりがやり玉に挙げられて騒がれることで,結果として公務員の印象が必要以上・実態以上に歩く掲載されていると思われる。 こうしたしっかり頑張る公務員の本はしっかりみんなで共有して行きたいものだ。
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元農水省職員の退職までの10年で起きた事を振り返る手記。 著者個人の感情が多々入るので、物語として読むならgood。
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雪印事件に端を発し、グリコ森永事件、故米事件、ミートホープ事件、船場吉兆事件、ウナギ偽装事件でのヘッドを歴任した、元JAS規格監視室長による一冊。 家族経営の海産卸業者への立ち入り調査では、泣きじゃくる家族をまえに鬼にならなければならないというスーパー修羅場タイムを迎えたり、オ...
雪印事件に端を発し、グリコ森永事件、故米事件、ミートホープ事件、船場吉兆事件、ウナギ偽装事件でのヘッドを歴任した、元JAS規格監視室長による一冊。 家族経営の海産卸業者への立ち入り調査では、泣きじゃくる家族をまえに鬼にならなければならないというスーパー修羅場タイムを迎えたり、オーソドックスなところでは自宅や家族構成を調べたうえで掛かってくる脅迫電話を受けてみたり(街宣車を回すというパターンも)、相当の使命感(と場数)がないと、心が折れてしまいそうな局面が連発で描かれています。 それでも頑張れるモチベーションはどこから来るのか。それは、著者の所属された組織が、真面目に頑張る業者への最後の保証を預かっているという、本来的な存在意義について、ブレずに持ち続けて下さったからではないかと思い、大変励まされました。
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頂き物で、読んでみました。 消費者が介入できない世界で、安全のために人生を懸けた人がいた、という事実を知れてよかった。
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雪印食品の牛肉産地偽装にミートホープ事件、船場吉兆に事故米、色々あったなあ…では済まされない。 食品に関わる者は忘れてはならない数々の事例が正確にかつ生々しく書かれていて、これまで問題になった事例の中身が大変よくわかりました。 ハイライトはウナギの産地偽装と事故米の対応。ホームペ...
雪印食品の牛肉産地偽装にミートホープ事件、船場吉兆に事故米、色々あったなあ…では済まされない。 食品に関わる者は忘れてはならない数々の事例が正確にかつ生々しく書かれていて、これまで問題になった事例の中身が大変よくわかりました。 ハイライトはウナギの産地偽装と事故米の対応。ホームページでさらっと出される行政指導の裏に、ここまでのドラマがあったかと、感慨深く読みました。
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