雨ニモマケズ の商品レビュー

宮沢賢治【文】,富田文雄【写真】,谷郁雄【解説】

2023/08/19

宮沢賢治の詩は、風景写真がよく似合います。本書はコンパクトなサイズでありながら雄大な風景写真が 、宮沢賢治の詩とことばのイメージを大きく膨らませてくれます。
難漢字にはルビがふってあり、現代仮名遣いに改めているのも読みやすいですし、抜粋されたことばには、小さな解説がついているのも親切な作りだと感じます。
例えばこんなふうに↓

‥‥雲からも風からも
　　透明な力が
　　そのこどもに
　　うつれ‥‥

(解説)　雲や風に宿る透明な力が子供に流れこむようにと、願ってやみません。

小学生高学年〜高校生くらいの人に、ちょっとしたプレゼントとしても最適です。

2022/11/07

宮沢賢治の詩四篇
「雨ニモマケズ」「永訣の朝」は知ってましたが…
やはり良いですね(^ ^)

その他たくさんの物語の心に残る言葉を抜粋したものが何篇か載っています。

あ〜いい言葉だなぁと感じたものが「風野又三郎」
だったので読んでみたいです(〃ω〃)

追記…なぜ風野なんだろうと調べたら「風野又三郎」を原型として「風の又三郎」が出来てるんですね。

そして内容が違うとは知りませんでした(*_*)

風野又三郎の方がファンタジー色が強いようです。
こっちが読みたい…

2022/03/25

ものの哀れや凡庸に生きるが、されど芯は強く、と言う生き方は、法華経の影響があるんだろうな。
家族を愛し、人を愛し、農業を愛する、朴訥とした作風は、時を経ても変わることなく、私たちの心に優しく、寂しく、そして時には強く響く。
小学校低学年の頃、先生がこの詩はいい詩なので、暗記してくるように、と言われ覚えた雨ニモマケズ　は、今でも自分にとって、大好きな詩です。

2013/01/28

それぞれが

それぞれ別の場所に立っているのが見えた。

（だから皆、見渡せる景色が違うのか。）
（だから、各々の価値観が生まれるのか。）

だが、
賢治の書いた詩や言葉を読んでいると、
彼がどこに立っていたのかが、全くわからない。

３６０度パノラマな詩。
暗いトコにも、狭いトコにも、人の気配の無さそうなトコにも
満遍なく陽が注がれている様な言葉。

これは、
銀河を走る鉄道の車窓から眺めた風景？

賢治と共に特別な列車に乗って旅をしてる気分になれる写真詩集。