子育てハッピーアドバイス ようこそ初孫の巻 の商品レビュー

明橋大二,吉崎達郎【著】

2017/05/17

これは孫を持つ祖父母のための育児書である。なにをいまさらと言うなかれ。育児学は昔と違ってどんどん前に進んでいる。昔の経験が必ずしも通用しないのが今の育児である。たとえば、抱き癖がつくから、泣いたからといってすぐ抱くなと昔は言われた。しかし、本書ではそんなときはどんどん抱いてやれという。ぼくもそう思う。どうせ抱くのなんてほんの短い間だ。授乳は３時間おきも本書は否定する。ほしければその時にあげればいい。これも賛成だ。もっとも母親はたいへんかもしれないが。一年たったら断乳すべきだ、もその子次第だ。実際江戸時代などは５歳くらいまでお乳を飲んでいた（くらいついていた？）子はいた。型どおりにしてはいけない。三才神話は政府自身が否定したそうだが、いまでもこの妖怪はときどき顔を出す。親が四六時中相手をしていたら、むしろ親がまいって鬱になってしまうだろう。子どもは人との間で、親からは学べなかったことも学ぶ。（実際、うちの子たちも箸の使い方やトイレの使い方は保育園で習った）祖父母にとって孫育ては余裕がある。それは最終的な責任を負わなくてすむからだ。だからこそ、子育ての方針は親たちに任せなければならない。子どもの両親がしっかり話し合って協力して育てる。祖父母はどうしても手が回らないときに助ければいい。（できればの話だが）いわば黒子である。でしゃばってはいけない。本書では書いてないが、まだ話せない子どもに話しかけろと今はいうらしい。うちでは、妻はそれはにがてだったが、ぼくが話しかけた。行動をことばにして言った。そういう妻は今は歌のおば（あ）さんである。最終的な目標はなにか。それは子どもに「自己肯定感」を持たせることだという。これは充分に甘えさせる（「甘やかす」ではない）ことによってできると本書は言う。このへんは実行はなかなか難しいが、子どもの要求にしっかり寄り添うことによって自己肯定感が生まれるのである。自分を大事にできる子どもは人も大事にできるというわけである。じじばばだけでなく、子育て中の親にも読んでもらいたい本である。

2014/02/16

「初孫」というので、祖父母向けかと思いきや、子育て中のパパママでも充分対象になります。
少し迷いそうな時に、パッと現れた道標な本です。また、ほっとさせてくれる本です。

2013/10/30

母親に読んでもらったら、と勧められたので、さっそく母に読んでもらいました。ついでに私も。
これから孫が生まれる、あるいは孫のいる祖父母向けの本ですが、両親が読んでも参考になる本でした。
孫の子育てを手伝う、というスタンスだけでなく、孫を絡めた嫁姑、両親と祖父母の関わり方へのアドバイス等もあり、イラスト満載の薄い本であるにもかかわらず内容は濃いと思います。

2013/01/28

タイトル的にじじばば向けかと思いきや、パパママが読んでもまったく問題なく共感がもてる。感想としては、これを読んでくれるような祖父母ってそもそも「抱き癖が」「泣いてたらかわいそうミルクを足しなさい」とか、否定的なことは言わないんじゃないかな？

2012/08/03

ありそうでなかった、「待ってました！」の一冊☆
「ようこそ！初孫」というタイトルも、じぃじばぁばになった本人達も、読んで欲しいと願うパパママも、双方が違和感ない&「自分達のことだ」と感じられる表現で、ネーミングが素晴らしいと感心した。

内容ももちろん、シリーズの流れを組んだ素敵なもの♪
じぃじばぁば以外にも、パパママ本人達や、周りの第三者・・・全ての人々が一読の価値あり！！

欲を言えば、よく言われる「泣いてて可哀想だからミルクを」ミルク礼賛育児は戦後のほんの一時期の育児で、本来は母乳中心が自然でしょ！って義母中の基本から、言及して欲しかった!!

2012/07/21

両親へのプレゼントとして購入。ママの気持ちをくんでくれてて、有難い内容。祖父母には昔の育児法と異なる点が書いてあるし、私たち親にとっては子どもの気持ちを受け止めてやる必要性が書いてあって、どちらにとってもプラスに働く本。祖父母よりも、抱き癖にうるさかったり男の子だから泣くな!!とことあるごとに言う曾祖夫、曾祖母に読んでもらいたいなあ。