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オカルト博士の妖怪ファイル の商品レビュー

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2012/08/29

鯛夢(おそらく大越孝太郎)の作画なので読む。山口敏太郎のストーリーはよくある話なのだが、作画で読める。 よくある話、と感じてしまうのは、民俗学的なエピソードと、実話怪談がハンパに混ざってしまっているところだと思われる。 たとえば、東京でも1メートル積雪、「川向こう」の考察など...

鯛夢(おそらく大越孝太郎)の作画なので読む。山口敏太郎のストーリーはよくある話なのだが、作画で読める。 よくある話、と感じてしまうのは、民俗学的なエピソードと、実話怪談がハンパに混ざってしまっているところだと思われる。 たとえば、東京でも1メートル積雪、「川向こう」の考察などの取材部分は、興味深いのだが、史実にさらに踏み込むのでもなく、怪談としての語り口を魅せるのでもない。 怪談の場合は「分からない感覚」を語るのが眼目であり、民俗学では史料や事実などを追いかけてゆくのがメインになる。本作の場合は「分からない感覚」を追うかわりに、史実にすこしかするかたちで半ば民俗学的に説明してしまうので、どっちつかずのように感じてしまう。

Posted byブクログ