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コーヒーがおいしくなる魔法の本 の商品レビュー

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2013/05/01

「究極の1杯をみつけたい!」 そんな初心者に、本書は最適なムック本だ。 価格が630円と安いのに巧くまとめられた内容は濃い。 タイトルには コーヒーがおいしくなる“魔法の本”とある。 眉につばをつける必要はない。素直に信じればおいしい1杯にたどり着けること請け合いだ。 「...

「究極の1杯をみつけたい!」 そんな初心者に、本書は最適なムック本だ。 価格が630円と安いのに巧くまとめられた内容は濃い。 タイトルには コーヒーがおいしくなる“魔法の本”とある。 眉につばをつける必要はない。素直に信じればおいしい1杯にたどり着けること請け合いだ。 「究極のコーヒーはこうやって淹れる!!」の最初の章から、 なんと「ネルドリップ」を“これが基本!”と謳いすすめてくるところがすごい。本書の“魔法”はここから始まる。 5~10年寝かせたオールドビーンズをネルドリップで淹れる神田神保町「カフェ・トロワバク」の三輪徳子さんによる伝授がある。 ネルドリップはコーヒー愛飲家に人気の方法だが、メンテナンスに気を使わなければいけないところが初心者にはどうだろうとは思う。 でも、今後コーヒーの世界にどっぷりと浸かりたいという初心者なら、試してみたい方法ではある。淹れ手により表情が変わるので、淹れ手の個性が出る。まさに自分だけの1杯に近づく方法だ。 最近注目を集めるスペシャルティコーヒーなら、「フレンチプレス」で。 銀座の老舗「カフェ・パウリスタ」の矢澤秀和さんがいう。 「個性がはっきりしている産地のストレートはフレンチで淹れています」 「液の表面にうっすらとコーヒーオイル(油分)が浮いている。このオイルには豆の旨味がぎゅっと含まれているので、他の淹れ方にはない深みが出るのが特徴」 コクのある飲み応えを求めるコーヒー通の方におすすめだそうだ。 抽出方法はつづくが、いずれも人気店のプロ直伝なのがいい。 読んで自分なりに思ったのは、 ・コーヒーを淹れるという行為は、おいしさと手間のせめぎ合い。 ・自分はおいしくても、他人はそうでもないことがある(逆も)。 ・同じ豆を使っても、抽出方法で味が変わる。焙煎度でも変わる。 ・まずは自分がそこそこ好きだなと思う1杯をみつける。 手間をかけるのが面倒くさいなら「インスタント」 インスタントでは満足できないなら「コーヒーメーカー」 ちょっと手間でもおいしさを求めるなら「ペーパードリップ」 簡単抽出で、コクを求めるなら「フレンチプレス」 インスタントを除いて、どの方法でも自分のいつも飲んでいる豆(または粉)を使って淹れてみる。どの抽出方法が自分の理想に近い味を出せるかがわかる。 カフェで、喫茶店で、会社で、様々なところで飲んで、もし自分好みのものに出会えたら、その豆(または粉)を買ってくる。 最後に、本書のプロの言葉をいくつか。 「偏らずにたくさんの本を読み、とにかくたくさん飲むことがすべてです。嗜好は記憶の蓄積だと思います」 「まずは自分の好みを知ることが大切です。深煎りと中煎り、どちらのコーヒーが好きなのか。そこをしっかり把握していただきたいですね」 「一番大切なのはリラックスして楽しむこと。難しく考えず、色々試してみてくださいね」 「様々な種類のコーヒーを飲むのではなく、まずはお気に入りの店を見つけて、自分の“定番コーヒー”をつくることから始めてください。自分の定番コーヒーをつくると次第に味の差異がわかるようになります」   たいへん勉強になりました。

Posted byブクログ