さよならビートルズ の商品レビュー
2021年12月20日読了。日本でどのように『洋楽』が受容されてきたのかを、1964年のビートルズ来日をキーとしてその前後の状況を改めて読み解く本。初期バンドマンが米軍相手の演奏で腕を磨いた、とはよく聞く話だが、「洋楽の日本語訳詞ポップス」が流行というか大衆が洋楽を受け取るために...
2021年12月20日読了。日本でどのように『洋楽』が受容されてきたのかを、1964年のビートルズ来日をキーとしてその前後の状況を改めて読み解く本。初期バンドマンが米軍相手の演奏で腕を磨いた、とはよく聞く話だが、「洋楽の日本語訳詞ポップス」が流行というか大衆が洋楽を受け取るためには日本語でなければならない時代があり、英語詞を英語のまま受容できる・海外と時差のない時代があり、その後GSなどの演奏する洋楽は「歌謡曲化」しており本場の洋楽とは距離が隔たったものとなってしまい、それゆえ64年のビートルズ来日がかまやつひろしら一部ミュージシャンには「衝撃」と「焦り」をもって受け止められた、ということか。歴史も改変されるし「俺は違う」と人によって感覚も違うこともある、本書のように「歴史を真摯に語り直す」営みはどの分野においても必要なことなのだろう。
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タイトルに惹かれて手にとった。ビートルズはもういらない、ということなのかな、と訝りながら読み進めると、ビートルズと言うのは洋楽の代名詞であり、今の日本では洋楽が見捨てられようとしていることを嘆いている。それを米国におけるロックからラップへのシフトと、国内のカラオケの隆盛に原因があ...
タイトルに惹かれて手にとった。ビートルズはもういらない、ということなのかな、と訝りながら読み進めると、ビートルズと言うのは洋楽の代名詞であり、今の日本では洋楽が見捨てられようとしていることを嘆いている。それを米国におけるロックからラップへのシフトと、国内のカラオケの隆盛に原因があるとしたところは面白い。リアルタイムでビートルズを知らない世代には、当時ビートルズがどう取り扱われてきたかを知ることができるのも興味深い。
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