1,800円以上の注文で送料無料

拡張幻想 の商品レビュー

3.7

11件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/07/31

小川一水「宇宙でいちばん丈夫な糸 ――The Ladies who have amazing skills at 2030.」 庄司 卓「5400万キロメートル彼方のツグミ」 恩田 陸「交信」 堀 晃「巨星」 瀬名秀明「新生」 とり・みき「Mighty TOPIO」 川上弘美「神...

小川一水「宇宙でいちばん丈夫な糸 ――The Ladies who have amazing skills at 2030.」 庄司 卓「5400万キロメートル彼方のツグミ」 恩田 陸「交信」 堀 晃「巨星」 瀬名秀明「新生」 とり・みき「Mighty TOPIO」 川上弘美「神様 2011」 神林長平「いま集合的無意識を、」 伴名 練「美亜羽へ贈る拳銃」 石持浅海「黒い方程式」 宮内悠介「超動く家にて」 黒葉雅人「イン・ザ・ジェリーボール」 木々津克久「フランケン・ふらん ―OCTOPUS―」 三雲岳斗「結婚前夜」 大西科学「ふるさとは時遠く」 新井素子「絵里」 円城 塔「良い夜を持っている」 理山貞二「〈すべての夢|果てる地で〉」(第3回創元SF短編賞受賞作) とり・みきと神林長平の作品が個人的にはやはり好み。

Posted byブクログ

2018/03/04

[2011年SFアンソロジー「拡張幻想」を読んで - heyheytower]( http://maijou2501.hateblo.jp/entry/20120717/1342537347 )

Posted byブクログ

2015/11/08

3.11があった2011年のSF集.1ページだけの短編というのもあったが全体的に味わい深いものが多い.「すべての夢/果てる地で」は読むのに気合がいる.

Posted byブクログ

2013/10/14

色々な種類の作品が収録されていますので、自分の趣味には全く合わないものも多いのですが、特に気に入ったのは「美亜羽へ贈る拳銃」、「黒い方程式」、「絵里」の3編でした。特に「絵里」は重いテーマを(悪い意味ではなく)軽い感覚で書かれているのがとても良かったです。

Posted byブクログ

2013/09/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

3.11を題材にしたとり・みき『Mighty TOPIO』、川上弘美『神様2011』と、伊藤計劃モノ(強引!)の神林長平『いま集合的無意識を、』と伴名練『美亜羽へ贈る拳銃』が強すぎて、ほかはあまり印象に残らなかった。まったく別種のものであるが、日本人の"SF"を変えたという点で、この二つはやはり大きかったのだな、と。どちらも最高級に強力でありながら安易に触れれば容易に変質し得る素材であるがゆえに、ここに収められた各編のクオリティには泣き笑いを捧げるしかなかった。

Posted byブクログ

2013/08/17

以前からそうだけど、SFは「すごく面白い!」のと「こりゃ読めん」のと両方ある。だからアンソロジーはありがたい。長編を買ってどうにも読めなかったときのダメージは大きいもの。 今回は、新井素子さんの作品が印象に残った。あの文体は決して好きな方ではないけれど、この「絵里」という作品で...

以前からそうだけど、SFは「すごく面白い!」のと「こりゃ読めん」のと両方ある。だからアンソロジーはありがたい。長編を買ってどうにも読めなかったときのダメージは大きいもの。 今回は、新井素子さんの作品が印象に残った。あの文体は決して好きな方ではないけれど、この「絵里」という作品ではとても効果的だ。切ない余韻があった。円城塔さんはいつものように、よくわからないところがいい。(←あ、私にとっては、です) しかししかし。なんといってもダントツで、これはすごい!と思ったのは、とり・みきさんの「Mighty TOPIO」というマンガであった。東日本大震災チャリティー漫画アンソロジー「僕らの漫画」が初出だそうだ。この、たった8ページのマンガに、私は笑って、そして泣きました。ボランティアや原子力をギャグにして笑えるなんて思ってもみなかった。最後のページで子どもたちが、お地蔵さんのように立つロボットTOPIOに手を合わせるコマは、思い出しても目頭が熱くなる。人間の行いを痛烈に打ちつつ、祈りに満ちた傑作だ。

Posted byブクログ

2012/09/30

「拡張幻想 年刊日本SF傑作選」大森望、日下三蔵/編 SFアンソロジー。色々。 2011年版。第五集。 序文や解説にもありますが、東日本大震災と小松左京没、という2つの大きなトピックスを反映した2011年のアンソロジーです。 SFって、当然サイエンスとリアルがあってこそのフィク...

「拡張幻想 年刊日本SF傑作選」大森望、日下三蔵/編 SFアンソロジー。色々。 2011年版。第五集。 序文や解説にもありますが、東日本大震災と小松左京没、という2つの大きなトピックスを反映した2011年のアンソロジーです。 SFって、当然サイエンスとリアルがあってこそのフィクションだから、突飛なようでいて、世相に大きく影響する。 全18編。 『5400万キロメートル彼方のツグミ』庄司卓…無人探査機+少女A.I.のボーイミーツガールもの。それほどユニークなストーリーではないですが、話題性を感じて良。 『交信』恩田陸…こちらも無人探査機もの。ショートショート。 『Mighty TOPIO』とり・みき…SFギャグマンガからこその、福島原発の描き方!安直だけれども、科学技術のジレンマを、ナンセンスに取り扱っていて、結構好きです。 『黒い方程式』石持浅海…佳作。作者のイメージがちょっと上がりました(笑) 『結婚前夜』三雲岳斗…素晴らしい、beautiful!のひとこと。雰囲気の叙情性、SF設定の丁寧さ、奇抜でない独自の発想、人物描写のリアリティ。生体RFID→異位相空間という2つのSFを、さらっと盛り込んでいる、脱帽。何より作者自身の未来観が反映された一編なんだろうな。大好きです。 『絵里』新井素子…あー、やっぱりダメだ、この人の小説は…。合わないならレビュー書かなくてもいいんですけど、、なんとなく、ね。 『〈すべての夢|果てる地で〉』理山貞二…第三回創元SF短編賞受賞作。これは、読み解きたい!理解したい!ガチンコのSFです。難しいけど面白い! 巻尾の解説(大森さん、日下さん、飛浩隆さん)を読むと、SFの評価はとにかく人それぞれだな、と感じる。 それだけ多角的な捉え方のあるフィクションなんだと思います。たぶん、原理的に超越したSFだったら、文章とか抜きに名作になるだろう気はする。 また、2010年前後の社会的なリアリティの延長、という意味で、ここまで伊藤計劃が評価される、というのも分かる。良い意味で時代の流行り物。 次集も楽しみです!(4)

Posted byブクログ

2012/09/09

 シリーズの中で三本の指に入る傑作集かもしれない。気に入った。  まずは最近こっている作家さんから。「宇宙でいちばん丈夫な糸(小川一水)」がそうなんだが、実はイマイチだった。気持ちはわかるのだが、このストーリーは好きではない。軌道エレベーターもので期待したのだが、どうもドラマっ...

 シリーズの中で三本の指に入る傑作集かもしれない。気に入った。  まずは最近こっている作家さんから。「宇宙でいちばん丈夫な糸(小川一水)」がそうなんだが、実はイマイチだった。気持ちはわかるのだが、このストーリーは好きではない。軌道エレベーターもので期待したのだが、どうもドラマっぽい仕立て。  気を取り直して「5400万キロメートル彼方のツグミ(庄司卓)」を読む。ハヤブサ景気便乗型なんだが、それはそれでさらりと楽しく読めた。  次の「交信(恩田陸)」は、狙いも気持ちもわかるけれど佳作というか実験作の域を出ないな。  そして大いに期待の「巨星(堀晃)」。バクスター流の大風呂敷なんだが、小松左京への思いを除いて読んでも(いや、除いたほうがいいかもしれない)いいショートショートだ。さらに期待の「新生(瀬名秀明)」は残念ながらイマイチ。エロくて意味不明かなぁ。  「Mighty TOPIO(とりみき)」は漫画。だからふ~んって感想になる。そして、「神様2011(川上弘美)」はシリーズものらしいのだがインパクトはない。  既読の「いま集合的無意識を、(神林長平)」は今回も意味不明。  しかし、ストーリーに驚愕の「美亜羽へ贈る拳銃(伴名練)」は感動ものだった。これまでとはまったく違ったアプローチに結末が大いに感動ものだ。いろんなガジェットも出てくるしとにかく本編最高作だと思う。ほかにも読んでみたいと思わせる作品だった。  感動が冷め切れないうちに読んだのがまずかったのか「黒い方程式(石持浅海)」はさっぱり。さらに「超動く家にて(宮内悠介)」、「イン・ザ・ジェリーボール(黒葉雅人)」も漫画の「フランケン・ふらん(木々津克久)」もさっぱり。  気を取り直して読んだ「結婚前夜(三雲岳斗)」は予定調和的だが、それなりに読みきれる。同様で、地域により時間の進み方が異なるという面白い設定の「ふるさとは時遠く(大西科学)」は阪大基礎工学部のご出身。もう少し色がほしいが切れ味は光る。  衝撃的なシミュレーションを軸とした「絵里(新井素子)」は切れ味なんて言い方では表現できない。レーザーナイフの切り口だ。これも本書最高作だと思う。  苦手な「良い夜を持っている(円城塔)」は相変わらず意味不明で炭素いくない。さらに新人さんの「すべての夢|果てる地で(理山貞二)」は途中でギブアップ。  ということで、やっぱり SF は楽しいな!

Posted byブクログ

2012/08/02

 収録作をひとつひとつ見直せば、けっこう奇矯な話もあるのに(「超動く家」とか)、読み終わってみると落ち着いた作品が多かったような印象が残るのは、故人へのオマージュや鎮魂の作品が多かったせいか。  年刊傑作選だけあってどれも良作だったが、その分飛びぬけて印象に残る一作というのも…あ...

 収録作をひとつひとつ見直せば、けっこう奇矯な話もあるのに(「超動く家」とか)、読み終わってみると落ち着いた作品が多かったような印象が残るのは、故人へのオマージュや鎮魂の作品が多かったせいか。  年刊傑作選だけあってどれも良作だったが、その分飛びぬけて印象に残る一作というのも…あえて選べば伴名練「美亜羽へ贈る拳銃」。この話、最初に発表されたものと今回収録されたアナザーエンドでは、だいぶ性格の異なるものになったのではないか。  あとマンガ2作も良。

Posted byブクログ

2012/07/23

2011年度に発表されたSF短編のアンソロジー。2011年は東日本大震災のほか、小松左京の訃報があり、伊藤計劃ショックの余波とハヤブサブームの余熱が冷めていないジャーナリスティックな年であった。前半はそのような作品を集め、後半は手ごたえのある作品が並ぶ。とはいえ、例年のハッチャケ...

2011年度に発表されたSF短編のアンソロジー。2011年は東日本大震災のほか、小松左京の訃報があり、伊藤計劃ショックの余波とハヤブサブームの余熱が冷めていないジャーナリスティックな年であった。前半はそのような作品を集め、後半は手ごたえのある作品が並ぶ。とはいえ、例年のハッチャケぶりは足りない印象。 個々の作品としては、庄司卓、伴名錬、大西科学が好み。神林長平、新井素子、とり・みきの凄味にも圧倒される。掘り出し物は、大西科学。この設定で、この展開はやられた。あとがきもスマートで良い。

Posted byブクログ